売り場から急速に姿を消す資生堂UV製品
国家質量監督検験検疫総局(質検総局)が日本の資生堂の「アネッサ」ブランドの日焼け止め(UV)製品からカドミウムを検出したことを受けて、山東省済南市では同商品が急速に売り場から姿を消している。4日に市内のデパートを取材したところ、関連製品は棚から下ろされていた。だが淘宝などのインターネットショッピングサイトでは引き続き販売されており、売れ行きは非常に好調だという。「斉魯晩報」が伝えた。
4日に市内のデパートで資生堂のカウンターを取材したところ、製品が並ぶ棚にはアネッサ製品は見あたらなかった。販売員にたずねると、「資生堂アネッサのUV製品ですか。すみません、その商品は現在、売り場から引き上げて処理をしています。しばらく販売を見合わせます」という答えが返ってきた。インターネットでアネッサ製品からカドミウムが検出されたとの情報が伝わると、資生堂のカウンターではすぐに同製品を棚から下ろしたという。
売り場では問題の製品はすぐに販売を取りやめたが、ネットでは順調な売れ行きをみせている。淘宝で「資生堂アネッサUV製品」と検索すると、すぐに500点以上の商品が出てきた。取引状況をみると、ネット店舗の多くはここ1週間で100点以上を販売しており、王冠マーク5つのある店舗などは最近、送料込みで165元というキャンペーンをうち出し、売上は数日で1千点を超えたという。
淘宝のある店舗のオーナーは今回のカドミウムのうわさを知らなかったといい、「有毒だなんてあり得ない。聞いたことがない」と話す。アネッサ製品はここ数年爆発的に売れているが、買った人から有毒成分の副作用があったという苦情が来たことは一度もないという。
アネッサ製品は資生堂の人気商品で、中国でも長らく好調な売れ行きをみせている。製品のラインナップは豊富で、パーフェクトUVサンスクリーン、美白UVプロテクター、パーフェクトエッセンスサンスクリーン、パーフェクトジェルサンスクリーンなどがある。コストパフォーマンスが高く、60ミリリットル入り製品はカウンターでは280元するが、ネットでは200元以内で買えることもあり、中国のきれいになりたい女性たちに長く愛されている。
化粧品に含まれるカドミウムは人体にどのような害があるのだろうか。ある専門家の説明によると、カドミウムは人体に欠かせない元素ではなく、気道を刺激してカドミウム中毒を起こすことが多い。体内に中毒されると肝臓や腎臓に蓄積されて害を及ぼし、特に腎臓に対する害が大きく、骨粗鬆症や骨軟化症を引き起こすこともあるという。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年3月6日