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地域レベル自由貿易協定に「巨大化」の流れ (2)

 自由貿易協定の急激な増加は、いわゆる「スパゲティ効果」も同時にもたらす。スパゲティ効果とは、各国の自由貿易協定をつなぎあわせると、スパゲッティのように複雑にからみあい、こんがらがってひとかたまりになり、自由貿易協定の利用効率が下がるというもので、一般的には30%前後まで下がり、貿易をめぐる優遇措置も煩雑でわかりにくくなるという現象だ。

 RCEP、TPP、TTIPなどの地域協定は煩雑に陥った自由貿易協定を整備し、スパゲティ効果を是正するために登場したものだ。これらの自由貿易協定は「新世代」の自由貿易協定に発展し、ドーハラウンドのカバー範囲を超える可能性がある。特にTPPとTIPPは、21世紀の高い基準を備え、深みのある貿易パートナー関係を取り結ぶものとされている。関税障壁と非関税障壁を撤廃するだけでなく、域内での改革開放措置を数多く含むものであり、成立すればグローバル貿易投資の新ルールと新基準の再構築につながる可能性がある。

 このような巨大な自由貿易圏の登場により、一方では域内メンバー間の貿易・投資がより自由になり、域内の生産ネットワークと供給チェーンが拡大し延伸することになるが、次の3つの問題ももたらすと考えられる。一つ目は、域内メンバーの利益は域外メンバーの利益の上に成り立っており、域外や世界全体の経済的利益を損なうものであるという問題だ。二つ目は、域内メンバーの関係は平等ではなく、大国が交渉の主導権を握る可能性があるという問題だ。三つ目は、それぞれの地域がそれぞれのルールや基準を形成して、グローバル貿易のブロック化やルールのばらつきをもたらし、グローバル経済の発展にとってマイナスになるという問題だ。当然のことながら、重要な地域協定間では方針やルールが一致するよう調整され、最終的には相互に関連し合って世界規模の協定を形作り、グローバル貿易・投資の自由化を促進するようになる可能性がある。(編集KS)

 「人民網日本語版」2013年4月3日

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