155年の歴史をもつ包子(パオズ)の老舗「天津狗不理」がこのほど、海外進出を行うことを明らかにした。米国の有名なコーヒーチェーンを合併買収(M&A)し、同チェーンが世界40数カ国に展開する数百店舗をよりどころにして事業を展開するという。M&A取引は今年上半期に完了の予定で、完了すれば中国の外食産業企業にとって過去最大規模の海外M&Aになる。新華社が伝えた。
天津市に本拠を置く狗不理集団株式有限公司の張彦森董事長(会長)によると、中国の外食産業は評判は高いものの、海外ではほとんど低レベルの代名詞とされている。中国外食産業が海外の中・高レベル外食産業市場にほとんど食い込めていないこと、店舗のほとんどが家族で切り盛りするような小さな店であることから、海外では消費の主流層にそれほど歓迎されていないのだという。
ある業界関係者の話によると、中国外食産業企業の海外進出には多くの難問が横たわる。たとえば企業は現地の法律、市場、文化的環境を熟知していないことに加え、外国為替の監督管理や従業員の査証(ビザ)といったより重大な問題も隠れている。しっかりした計画を立てずに海外で独立した店舗を開設すれば、建設周期が長くなり、投資コストが高くなるだけでなく、経営リスクも非常に大きいという。
狗不理は2005年に国有企業から株式会社への転身をはかり、その後8年間で、直営店は2店から30店に増え、多くの省・直轄市で老舗の味が食べられるようになった。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年1月9日