中国は今では韓国最大の貿易相手国であり、投資先でもあり、中国経済は韓国経済の発展を考える際のバロメーターになっている。商務部(商務省)が1日に伝えた、中国が米国に代わって世界最大の貨物貿易国になったというニュースが、韓国の各大手メディアの注目を集めた。韓国も昨年、初めて日本を抜いて中国最大の輸入由来国となり、その主な原因は中国で機械や電子部品の需要が大幅に増加したことにある。とはいえ、韓国の研究機関の中には、韓国企業の中国市場における競争力は実際には高まっていないとするところもある。「環球時報」が伝えた。
韓国の放送局KBSの2日の報道によると、中国で機械や電子部品への需要が大幅増加し、韓国は史上初めて、中国最大の貿易相手国になった。昨年は日本がこの椅子に座っていた。韓国貿易協会などがまとめた統計データによると、昨年の中国輸入市場における韓国の占有率は2012年の9.17%から9.24%に上昇し、日本を抜いた。日本の占有率は12年の9.78%から8.19%に低下して2位になった。
分析によると、中国で機械産業や電子産業が急速に発展して、トップクラスの輸出産業に成長したのにともない、質の高い韓国の部品への需要も激増することになった。中国が昨年、韓国から輸入することが多かった製品には、電気部品・電子部品、石油製品、自動車部品などがある。最も多かったのは集積回路で、輸入額は452億5千万ドル(約4兆4888億円)で前年比14.75増加した。モバイル通信設備部品の輸入額は100億7千万ドル(約1兆209億円)で同20.6%増加した。韓国の輸出額5597億ドル(56兆7591億円)のうち、中国市場が占める割合は26.1%に達して、過去最高を更新した。
中国は今や韓国にとって最重要の貿易相手国だ。韓国産業研究院によると、韓国は中国市場の変化を踏まえて、中国の消費市場、都市化建設、環境関連の産業に注目する必要がある。以前のような中国の労働力コストの安さゆえに韓国企業が中国に工場や輸出基地を設立するというやり方はもはや時代遅れだ。韓国国際貿易研究院によると、韓国は中国市場の変化に積極的に対応し、製品の競争力を高めて両国の経済協力を強化することによって、中国市場における韓国の地位を保つ必要があるという。
韓国現代経済研究院が2日に発表した「中韓部品産業競争力報告」によると、韓国の機械部品、電子部品、金属部品といった七大主要部品産業の中国市場でのシェアは拡大を続けているが、部品を取り扱う企業のうち63%は中国における競争力が実際には低下している。同研究院の韓載振研究員によると、中国では高級部品の国産化が加速しており、韓国の関連企業は研究開発の強化と中韓FTAの拡大といった手段により、競争における優位性を維持し続けなければならないという。