英国メディアの報道によると、富の二極分化がますます進むのにともない、富める者たちの資産が急速な勢いで増えている。資産額が1兆ドル(約101兆円)を超える世界初の「1兆ドル長者」が、2039年にもインドや中国などの新興経済国で誕生することが予想されるという。
この予測は現在の世界の富豪達の資産の増加ペースに基づいてうち出されたもので、富豪には米経済誌「フォーブス」の長者番付に名前が載る人もいる。今日の物価で計算すると、1兆ドルの資産があれば英国・ロンドン市の中心部にある不動産をすべて買うことができる。世界中の人に分配すれば、一人あたり140ドル(約1万4222円)がもらえる。
同誌の最新の世界長者番付によると、現在のトップはマイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏(58)で、資産額は約760億ドル(約7兆7208億円)に上る。この数字で計算すると、1兆ドル富豪の資産はゲイツ氏の約13倍だ。
英国の資産コンサルティング機関によると、初の1兆ドル富豪はゲイツ氏のような発明家になるとみられ、世界の富が最も集中する米国から生まれる可能性が最も高い。だが別の分析によると、1兆ドル長者はインドや中国のような新興経済体で生まれる可能性があるという。
最新の「フォーブス」長者番付によると、ゲイツ氏はメキシコの電気通信王といわれるカルロス・スリム・ヘル氏から4年ぶりに王座を奪回したところだが、ゲイツ氏が4月30日に米国証券取引委員会に提出した文書によると、氏はマイクロソフト社の株式460万株を売却しており、時価総額は1億8600万ドル(約188億円)だ。現在保有するのは3億3千万株で、スティーブ・バルマー前最高経営責任者(CEO)より300万株少なく、ゲイツ氏はマイクロソフトの筆頭株主ではなくなった。ゲイツ氏の資産全体からみれば、今回売却した株式は小さな部分を占めるに過ぎないといえる。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年5月7日