広西壮(チワン)族自治区の山奥にある融安県東起郷崖脚村銅板屯はかつて現地では「老人村」と呼ばれていた。ますます多くの若者が妻子を連れて別の土地へ出稼ぎに行き、山村は一時期わずか6-7人の高齢者が残るだけとなった。昨年春、銅板屯は合作社を設立し、若者たちが故郷に戻り始め、従来徐々に消えつつあった村が徐々に蘇りつつある。人民網が伝えた。
多くの農村と同じく、銅板屯もかつては賑やかな村で、20世帯以上に100人以上が住み、スモモ栽培を中心に生計を立てていた。1990年代には、住民は妻子を連れて別の場所に出稼ぎに行ったり、転居したりし始め、現地は高齢者のみが残る「空の巣」村になりつつある。
村を離れた人の一部は故郷の衰退を見るに忍びず、また毎年春に山一面に咲き誇るスモモの花を放っておくのも忍びなかった。2013年初め、県の支援の下で「銅板高山果実農民専業合作社」が設立され、住民は土地へ資本参加し、スモモや山葡萄の大規模な栽培を始め、特色ある観光産業を発展させた。融安県も県政府や県の農業、観光、水利、林業といった多くの部門と協力して合作社を支援した。
合作社理事会の理事長である竜革雄さん(46歳)と合作社監事会の2人のメンバー、竜飛聯さん(45歳)、竜飛振さん(48歳)はもう出稼ぎには行かず、村の高齢者と一緒に山に苗を植え、山道を補修し、厳しい創業の道を歩き始めた。
1年以上が過ぎ、銅板屯では新たに数百ムー(1ムーは約6.67アール)にわたるスモモやブドウ、アブラナなどを植え付け、山へ続く道もしっかりとし始め、村をめぐる観光用の二環路の改修も終わり、宿泊施設の建設も近く始まることとなった。村の常住人口も17人に増えた。
住民たちは未来に大きな期待を持っている。あと3年ほどで、木造の宿泊施設や村をめぐる道路の一環路や二環路の舗装が完成し、灌漑用水や飲用水の工事も完了し、新たに植えつけた果樹が収穫期を迎えることになる。銅板屯の繁栄という夢の実現も近い。(編集YH)
「人民網日本語版」2014年2月26日