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生体肝移植患者4割23人死亡 東京医大八王子センター

会見の冒頭で頭を下げる東京医科大八王子医療センターの高沢謙二センター長(右から2人目)ら

 東京医科大八王子医療センター(東京都八王子市)は22日、生体肝移植を受けた患者52人の4割にもあたる23人が術後1年以内に死亡していたと発表し、外部の専門家らによる検証委員会の報告書を公表した。報告書は患者の死亡率が高いことを認め、「手術の技術や術後管理に問題があった」と指摘した。高沢謙二センター長は「医療過誤や不適切な医療行為ではないが、難しい症例が多く適応の判断などの配慮が十分ではなかった」とした。

 担当の長尾桓(たけし)・臓器移植外科・一般外科主任教授を停職3カ月の処分、現場責任者の元准教授ら2人=いずれも退職=を厳重注意にした。

 同センターは、地域の中核病院で腎臓移植に早くから取り組んでいた。健康な家族から肝臓の一部を取り出し移植する生体肝移植については、2000年10月から07年4月、重い肝臓病を患う18歳以上の52人に対し実施した。しかし、術後1年以内に計23人が合併症などで亡くなった。死亡率は44.2%。

 手術中に亡くなった8人を含め19人が、手術後退院することなく死亡。4人が術後に退院したが、うち1人は3カ月以内に死亡していた。

 生体肝移植は、これまで国内で約5千例が行われている。日本肝移植研究会の報告では、手術してから1年後の患者の生存率は8割、5年生存率でも7割ほど。今回の事例は単純計算で6割に満たないが、センターは「一般的な生存率を算定する方法をとっておらず、症例数も少ないので比較は難しいが1年以内の死亡率は高い」と説明した。

 こうした事態を受け、センターは07年10月から生体肝移植の手術を中止し、外部の専門家らからなる検証委員会を設置。聞き取り調査をして、報告書をまとめた。

報告書は、同センターでの生体肝移植は、重い肝不全など肝臓の状態の悪い患者や、移植する肝臓と血液型が合わない患者など「リスクの高い症例が多く含まれていた」と指摘。特に、移植チーム立ち上げ初期の20例で8人が死亡していたことから「リスクの高い症例への手術を慎重にすべきだった。いったん移植を中断して再点検をすべきだった」とした。

 52人のうち13人が血管がつまるなどの動脈合併症を起こし、うち9人が死亡に至っていた。報告書は「血管を縫い合わせる技術や合併症への対応に問題があると言わざるをえない」と手術の技術や術後管理に問題があったと結論づけた。さらに、一般的に認められていない方式の手術を採用した例も多く「今後、慎重な対応が望まれる」とした。

 また、ホームページで、治療成績を「全国平均レベル」と、実際とは異なる内容を掲載していた時期もあり、報告書は「虚偽と受け取られる可能性もあり、十分な配慮が必要だった」と指摘した。

 センターの移植再開のめどは立っていないという。

「asahi.com」 2009年12月22日

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会見で険しい表情を見せる東京医科大八王子医療センターの高沢謙二センター長(左)
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