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景況感、晴れ模様 経営者、高まる期待

経済3団体の新年祝賀パーティーであいさつする安倍晋三首相。

 今年の景気はどうなるのか。7日都内のホテルであった経済3団体主催の新年祝賀パーティーなどで聞くと、明るい見通しを語る経営者が多かった。年が明けても続く円安と株高が経営者心理を温めているようだ。

 パーティーには経営者ら約1700人が出席した。

 業界ごとの賀詞交歓会を含め、計28人の経営者に今年の景気を天気予報で占ってもらったところ、明るさを感じている「晴れ」や「曇りのち晴れ」といった見方が20人になり、全体の7割を占めた。

 景況感を明るくしている要因の一つが円安だ。日産自動車の志賀俊之最高執行責任者は「今までの超円高が理不尽で、まじめに働いても報われないレベルだった。円安傾向で少なくとも報われる希望が出てきた」。

 株高も追い風だ。パナソニックの大坪文雄会長は「我々を苦しめてきた円高や株安などの外部環境が、自民党政権になって意識され始め、非常に心強い。年明けの明るい雰囲気を、経済の実質的な強さに変えたい」と前向きだ。

 年末の総選挙で自民党が政権に復帰し、風向きが変わったとする見方は多い。Jフロントリテイリングの茶村俊一社長は「新政権の経済政策が確実に実行され、将来への安心感が生まれれば、消費マインドは上がる。景気は気からだ」。

 デンソーの加藤宣明社長は「新政権は国際競争力強化の環境整備をしっかりやってくれるはず」と期待する。みずほフィナンシャルグループの佐藤康博社長は「成長産業に果敢にリスクマネーを提供することが、これからの金融機関に求められる重要な機能」と、金融面からの支援に前向きな姿勢をみせる。

 大和証券グループ本社の日比野隆司社長も、経済再生を訴える安倍内閣を歓迎して「快晴」の予想だが、懸念材料として「自民党が参院選で勝利できず、政策を決められない状態になれば、日経平均株価1万3500円超えのシナリオは揺らぐ」と指摘する。

 日本マクドナルドホールディングスの原田泳幸会長兼社長は、明るさを感じつつも「消費者は価格に敏感で守りに入っている。厳しい時代は続く」。

 一方、「曇り」や「雨」を予想する経営者は7人。価格競争の激しい業界が多く、ジャパネットたかたの高田明社長は「アマゾンや楽天のネット通販が強くなり、テレビやカタログの通販は厳しい時代。独自性のある商売で存在感を発揮したい」と話す。

 もっとも、新興国での過剰生産に苦しむ鉄鋼や繊維、化学業界は、円安によって雨があがって、曇りになると予想する。帝人の大八木成男社長は「新興国に技術移転が進み追い上げられているが、為替が戻ってきた。安倍政権に大いに期待している」と話している。

 東京電力の広瀬直己社長は、天気予報を明言せず、「今年のキーワードは福島。我々がやるべきことはたくさんある。それをきちんと実行していく」と語った。

 ■TPPへの参加 早期表明を要望

 経済3団体のトップが7日、共同で年頭会見した。環太平洋経済連携協定(TPP)について、経団連の米倉弘昌会長が「遅きに失する。安倍晋三首相の訪米を早く実現し、参加を表明してほしい」と求め、3団体が歩調を合わせた。

 安倍内閣に、野田内閣のエネルギー政策の見直しも要望。経済同友会の長谷川閑史代表幹事は、原発再稼働について「国民が冷静に判断できる資料を提供するのも政府の重要な役目。感情的に判断してはならない」と述べた。3人は昨年9月にも、共同会見で原発ゼロ政策に反対している。

 優先的に望む政策として規制改革、国際競争の環境整備を挙げた。日本商工会議所の岡村正会頭は「(東日本大震災の)復興の加速が第一」と強調した。

 asahi.com 2013年1月8日

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