2008年12月10日    中国語版日本版
更新時間:17:46 Dec 10 2008

數土文夫氏の発言「戦略的互恵関係の3つの要件」

 私は、日中の戦略的互恵関係構築には3つの要件があると考えている

 一つ目は、「資源の共同開発・共同利用」だ。

 21世紀はパラダイムシフトの時代だ。BRICsに代表される新興経済国の成長、基軸通貨US$の揺らぎ、そして資源・エネルギー高。私は世界経済を考える上で、キーとなる基本的要素は、世界の人口増加だと考えている。人口が増えるとあらゆるものへの需要が増える。世界中に瞬時に情報が伝わるようになり、より豊かになろうとする人々の欲求・要望が需要を増加させる。

 特に、天然資源・エネルギー・食糧などは供給に制約があるので、需要が増えればインフレになっていく。他方、生産段階では、豊富な労働力や生産技術の進化を背景に、デフレ圧力が存在することも事実だ。

 これからの時代は、インフレとデフレが同時に進む。インフレとデフレの商品の2極化、更に、富の2極化、通貨さえも2極化が進む。国家も企業も、対応を誤ると、あっという間に2極化の中で取り残される。そのことを前提に国家も企業も戦略を考えなければ生き残っていけない。

 二つ目は、「環境・省エネ技術を適用した製造技術」だ。

 21世紀は環境の時代でもある。環境対策は今や世界のスタンダードだ。環境問題を無視した経済発展はありえない。環境対策を「負のコスト」と捉えるのではなく、環境問題に対応できる国家、企業のみが発展・成長することができる。このことを、国家・地方政府・企業・国民の全てが理解し、真剣に対処していかなくてはならない。

 三つ目は、「世界最高級の品質・機能をもった商品」。

 欧米の金融危機は、世界の実体経済に大きな影響を及ぼし始めており、これから本格化、深刻化するだろう。世界の経済は一体化しており、先進国と新興経済国の経済はタイトカップリングとなっている。日本も中国も例外ではない。金融の混乱は想像以上に長期化する懸念がある。製造業はそうした混乱に振り回されることなく、長期ビジネス戦略を立て、継続的に新たな価値を創造する商品・技術を生み出すことが重要だ。世界最高級の商品を継続的に創造できる企業のみが世界的競争の中で生き残ることができる。

 JFEは、この3つの要件に合致するプロジェクトであれば、積極的に、パートナーと組んで、中国で事業展開をしてきた。そして、パートナーには、当社の保有する最高水準の技術を全て開示し提供している。今後もこの考えは微動だにしない。中国には知的財産を保護する制度の更なる拡充を是非とも進めてもらいたい。

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