2008年12月7日    中国語版日本版
更新時間:12:41 Dec 07 2008

卓南生氏、民衆を「画一化」させる日本メディアの「画一性」

 日本人はアジアをどう見ているのか?日本のメディアはアジアをどう報道しているのか?正しく世界(特にアジア)の真相を伝えているのか?

 日本在住のシンガポールの学者で、日本の政治問題を専門とする卓南生氏が長年にわたり心血を注いで執筆した「日本のアジア報道とアジア外交」が近く、出版される。民衆を「画一化」させる、日本のメディアの「画一性」を分析する一書だ。「中国新聞網」が伝えた。

 卓氏は本書の中で、日本は各新聞の発行部数やテレビの普及率から言うと、誰もが認める「メディア大国」だが、日本のメディア間は驚くほど競争が激しいと指摘。同時に、報道の仕方や評論の態度、ニュースの価値判断と取捨選択などが不思議なほど「画一的」だという。

 こういった「画一的」特徴に、各大手新聞やテレビ局の無差別的な、情に訴える激しいまでの報道手法が加わり、日本国内がある時期にはある話題で持ち切りになるといった状況が繰り返される。

 本書では多数の例を挙げて、日本のメディアの「画一性」をものの見事に説明している。例えば、アジアに関する報道について、まず、日本はアジア重視を公言しているが、戦後の国際報道は基本的に欧米、とりわけ米国が中心で、アジアに関する報道は常にそれに続くものとなっている。次に、ベトナム戦争など特殊な問題の報道以外は、戦後のアジア報道の重点は日本の国家利益または日本企業と日本人に密接な問題に傾いているという。

 ある影響力のある大手新聞社が紙面で大々的に宣伝を始めると、その他の新聞社、さらにはラジオやテレビまでもがそれに続き、同じようなプロデュースと報道をする。大衆メディアの長期的な「画一性」は、日本国民の「同一」意識の形成を促す過程で、学校の教科書にも負けない威力を発揮している。

 日本の宮沢喜一元首相が首相に就任する前、「哀れむべきことは、戦後も日本の国民が政府に盲従しやすいことだ。戦後、国が定める教科書はすでに存在しなくなったが、影響力の巨大な大衆メディアがそれに取って代った。国民はいまだ金太郎飴だ」と喝破した。(金太郎飴とは、どこを切っても、断面は同じ金太郎の顔が出てくる棒状の飴のこと。)

 卓氏は20年前に報道人から学者に転身し、「象牙の塔」のとりこにならないよう、学者となった後も「大事件」の現場に駆けつけ、様々な学術シンポジウムにも出席し、各界の友人と共に関心を持つテーマを探求してきた。この新書には、論文や座談会の内容のほか、時代の流れに沿った多くの時事問題が取り扱われ、学者と記者という両方の立場から、外交における新聞学の役割を説明している。

 卓氏はこれまで40年余り、日本とアジアの問題に関する評論や研究に携わってきた。かつて日本に留学して新聞学を専攻し、マレーシアの「星洲日報」やシンガポールの「聯合早報」で長年評論を発表するとともに、中国国内のメディアでも日本の政治について多数の評論を書いている。(編集KA)

 「人民網日本語版」 2008年10月27日

 

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