ハッキングで人を殺す? 恐るべきサイバー攻撃の手口を紹介 (4)
三、ケーブルへの攻撃
停電は事故でもあり、殺人の元凶でもある。停電により引き起こされる危害は、人々の想像をはるかに超える。エアコンが止まり、商店・薬局・病院が閉店を余儀なくされ、携帯電話サービスが麻痺状態に陥る。停電による不便は、患者などの人々にとっては致命的だ。
2003年のニューヨーク大停電による死傷者に関する報告書によると、停電と直接関連する原因により90人が死亡した(ニューヨーク市の公式発表の15倍)。当時の事故原因は、某地の電力会社のシステム上の些細なバグに過ぎなかったが、結果的に5500万人の米国人が一夜にして前工業時代に戻され、その状態が3日間続いた。
アクシデントでさえこうなのだから、綿密に計画されていた攻撃だったらどうなるだろうか。2012年夏にもハッカーが、カナダ電力会社のネットワークの安全システムを突破し、電力の支配権を手にした。最終的に実質的な破壊は行われなかったが、少なくとも彼らにその能力があることが証明された。
脅威レベル:★★☆