百度の「軽応用」とは? 機能を分かりやすく解説 (2)
映画検索を例とすると、アプリストアにはさまざまな携帯向けアプリがあるが、それぞれカバー範囲が異なっている。あるアプリは映画関連情報や口コミ、あるアプリはオンラインチケット販売に特化しているといった具合だ。しかし、アプリをダウンロードしなければ、自分のニーズを満たすものであるか否かを判断できない。軽応用の場合、興味のある映画名で検索をかけるだけで、それに見合った軽応用が見つかり、必要に応じて軽応用を利用することで、映画の情報検索からオンライン予約までの全過程をカバーできる。
開発者側にとっても、一般的なアプリの場合、高額な費用を支払いユーザーのダウンロードを促す必要があり、さらに10日・半月ごとに更新版をリリースしなければならず、うかうかしているうちにユーザーにアプリを削除されてしまう。李副総裁は、「ある企業は大規模な旅行アプリを開発しようとし、異なる観光スポットや都市に基づき、500種類余りのスポット・都市案内アプリを作った。しかし多くのユーザーは一つの都市を旅すると、そのアプリを削除してしまう。開発者はこれにより、ユーザーの蓄積が困難になった」と説明した。軽応用なら、ユーザーは目的地などのキーワードで検索をかけ、見つかった旅行アプリをそのまま使用できる。しかもそれらはいずれも最新版で、開発者もリリースするための費用を節約できる。
◆軽応用はモバイルネットワークの環境を変化させるか?
統計データによると、アンドロイドの1日のアクティブユーザー数は、今年第2四半期に2億4000万人に達し、年内に3億人を上回る見通しとなった。ウェブサイトのモバイル化のペースも加速しており、大型の伝統的なウェブサイトは平均55%のコンテンツをモバイル化している。いかに開発者にターゲットユーザーを見つけさせ、ユーザーにアプリを気軽に使用させるかは、現在のモバイルネットワークが解決すべき難題となっている。
軽応用の登場は、伝統的な携帯用アプリやアプリストアを脅かし、少数者が権力を握る今のモバイルアプリ界を覆す可能性がある。関連する報告書によると、生活情報・旅行などの典型的な低頻度アプリにおいて、ユーザーの需要はすでにネイティブアプリからモバイル検索に移っている。また開発者にとっても、ネイティブアプリの開発は時間と労力が必要だが、検索に基づく軽応用なら迅速な対応ができる。
業界関係者は、「百度はこのほどアプリ販売の91無線網絡を買収し、開発者に大規模なネイティブアプリ配布のプラットフォームを提供した。一方の軽応用は、膨大な数のロングテールアプリ開発者をモバイル検索に移行させ、新しい重要なモバイルネットワークの入り口を切り開き、モバイルネットワークアプリ界の『アップルモデル』による独占状態を打破するだろう」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年9月6日