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新世代監督の描くヒューマニズム 「南京!南京!」が好調

【特集】映画・「南京!南京!」>>

 映画「南京!南京!」の上映が22日午後、全国で始まった。チケット売り上げは半日で900万元近くにのぼった。北京・上海・広州・南京など各地の映画館はどこも満員となった。観客らにとっては、痛ましい歴史にもう一度思いを寄せる機会となるとともに、中国の映画や文化について考えるきっかけともなった。

 中国映画の興行収入は08年、43億元に達した。興行収入が1億元を超える国産映画も8本あった。「南京!南京!」の好調なスタートは、中国映画の持つパワーを改めて感じさせるものだ。

 「長江哀歌」の賈樟柯らが「第6世代」の中国人監督とくくられるのに対し、張楊・陸川・寧浩らは「新世代」の監督とされている。彼らの特徴は、「中国に立脚し、中国伝統文化の魅力で世界を引き付けると同時に、市場と芸術を融合させることによって新たな発展方向を映画産業に提供すること」とされる。

 「南京!南京!」の陸川監督は、「多様性のある寛容な時代に生きていてよかった」と語る。「このことは、『南京!南京!』を世に出す前提になった」

 「南京!南京!」の撮影が始まったのは2006年。これがもし10年早かったら、いや5年、3年でも早かったら、南京大虐殺と日本人兵士を正面から描いたこのような脚本が認可されることはなかっただろう。陸川監督によると、担当幹部による面会や質問を経て、最後には体制内からの多くの援助を得ることができたという。「意義があると思うことをしようと考えて、それをどこまでも貫いていれば、最後には助けの手がやってくるものだ」

 新世代の監督らの活躍は、張芸謀や陳凱歌ら第五世代監督とも重なるものがある。だが映画制作の体制自体が変革され、幅広い寛容さが認められるようになったことは忘れてはいけない。新世代監督の制作環境は、これまでのどの世代の監督よりもすぐれている。中国映画は黄金時代に突入している。これを可能にしたのは、「映画産業の構造改革推進に関する若干の意見」が実施された1993年以来の一連の改革だ。中国映画の流通体制は少しずつ市場化を実現し、映画撮影にかかわるルートもどんどん増えていった。融資・制作・発表などの間にあった空白はさまざまなパワーによって補われた。これらは、新世代監督の個性化をはばむ体制内の障害を一掃することとなった。重要なのは、数年にわたる改革によって、中国映画の美学が「政治」から「市場」へと少しずつ移っていったことだ。市場による選択が始まったことで、映画そのものへの重視は中国映画人にとって必須となっただけでなく、さらに自覚的なものとなった。

 新世代の監督らは、多様性のある寛容な時代であると同時に、高いクオリティーが求められる時代でもある。より身近な感覚を大事にする彼らの映画は、現実に即したヒューマニズムに満ちたものであり、国家を超えた普遍的な内容を持つものだといえる。陸川監督による「南京!南京!」も、当時の中国人のありのままの姿や戦争の本質をえぐり出すものとなった。新世代監督に今後も期待したい。(編集MA)

 「人民網日本語版」2009年4月24日

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