地球観測衛星「高分1号」 高解像度画像を初公開
中国国家国防科学技術工業局は北京で6日、国家重大科学技術特別プロジェクト高解像度地球観測システム初の衛星「高分1号」が撮影した初の画像を公開した。これは同衛星の試験の第1段階が終了し、設計要求に達したことを意味し、今後は国土・環境・農業などにサービスを提供していく。同日中国科学院が明らかにした情報によると、27年間の建設と発展を経て、中国リモートセンシング衛星地上局のうち、密雲・カシュガル・三亜に設置された地上局によるネットワークが全面的に構築され、全国をカバーする衛星地上受信局ネットワークが形成された。人民日報が伝えた。
中国国家国防科学技術工業局重大特別プロジェクト工学センターの王承文主任は、「高分1号は4月28日に初の画像化を行い、地上にデータを送信した。中国科学院密雲地上局がすべてのデータを取得し、中国資源衛星応用センターが得られたデータに処理を施した。現在までに、同衛星は160余りの画像データを収集・処理し、解像度がそれぞれ2メートル(パンクロ)/8メートル(マルチスペクトル)の画像を2万枚以上、16メートル(マルチスペクトル)のパノラマ画像を約5000枚、試験的に生産した」と説明した。初めて公開された画像は、解像度2メートル(パンクロ)、8メートル(マルチスペクトル)、2メートル(パンクロ)/8メートル(マルチスペクトル)融合、16メートル(マルチスペクトル)の4種で、北京・上海・銀川・大同の4都市の計13枚が公開された。
王主任は、「高分1号は中国が初めて設計した、使用寿命の要求が5年を超える低軌道リモート センシング衛星だ。初歩的な検査を経て、解像度2メートル(パンクロ)、8メートル(マルチスペクトル)画像の観測幅が60キロの設計指標を上回った。16メートル(マルチスペクトル)画像の観測幅は800キロの設計指標を上回り、世界の地球観測衛星のうち観測幅が最高水準に達した。小型衛星の中高解像度・パノラマ画像化能力を結びつけ、さまざまな空間分解能、マルチスペクトル解像度、マルチソースリモートセンシングデータの需要を満たした。その他の光学地球観測衛星と比べ、同衛星の地球観測効率は大幅に引き上げられ、中国の地球観測衛星の全体的な観測能力が大きく引き上げられた」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年6月7日