近年になりよく取り沙汰されている極超音速飛行機とは、飛行速度がマッハ5を上回り、エアブリージングエンジンもしくはスクラムジェットエンジンを主な原動力とし、大気圏の内外を中長距離飛行できる飛行機のことだ。1950年代に米ソなどの国が極超音速飛行機の開発に着手しており、現在では同技術を研究する国が10カ国弱に達している(米国、ロシア、フランス、オーストラリア、ドイツ、英国、インドなど)。そのうち最も力を入れ、最も目立った成果を獲得しているのは米国だ。環球時報が伝えた。
米国は現在、X-51やHTV-2などの超音速実験機による実験を進めている。米軍はX-51A、HTV-2により検証される極超音速技術を、未来の戦局を変える重要技術としている。昨年のX-51A極超音速飛行機の検証機はすでにマッハ5の水平速度に達しており、現在最も成功に近い極超音速飛行機とされている。
中国の某軍事専門家は14日に環球時報の取材に応じた際に、「防御を中心とする国によるハイテク装備の開発を刺激したのは米国だ。米国は最も早くハイテク通常兵器を発展させ、このバランスを崩し、通常兵器の戦略化に向けた新たな軍備競争を引き起こした」と指摘した。
ロシア政府は昨年12月、米国の「全世界即時攻撃計画」を強く批判した。しかしロシアが開発中の極超音速飛行機(マッハ6−14)は、すでに多くの地上試験と風洞試験を実施している。インドもブラモスと呼ばれる極超音速巡航ミサイル、マッハ6−7に達する極超音速飛行機などの構想を発表している。本紙記者が14日に日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)を取材したところ、日本も極超音速飛行機の試験を進めており、現在はターボジェットエンジンを研究していることが分かった。記者が「同技術を軍事目的に使用することはあるか」、「同分野の開発の競争、特に中国との競争についてどのような意見を持っているか」と質問すると、JAXAの関係者は「中国の同分野の開発に関する情報を得ていないため、答えられない」と回答した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年1月15日