解放軍軍事医学科学院はこのほど、同学院の衛生学・環境医学研究所の襲著革氏の研究チームが10数年の研究により、女性ホルモン(エストロゲン)がタバコの微粒子によるがん発症を促進することを発見したと発表した。この成果は、喫煙・受動喫煙により女性ががんになりやすいことを証明し、かつタバコによるがん患者の予防と治療に新たなプランを提供した。関連成果を記した論文は、世界的に有名な専門誌「Cancer Letters」に掲載された。科技日報が伝えた。
同チームはまた、ナノ材料のアルミナがMDRI遺伝子の細菌間の転移を促進し、呼吸により吸入するナノ粒子が血液中に入り主な内蔵に運ばれることを証明。これらを踏まえた上で、健康リスクの予測、予警報技術を開発した。
同チームはヒトの流行病学の調査に、動物・細胞実験を結びつけ、大気中の極小微粒子(PM10とPM2.5)の呼吸器系および心血管系への健康の影響を系統的に研究した。ナノ粒子の血管内の皮細胞の構造及び機能を損ねる特徴を初めて明らかにし、血管内の皮細胞の細胞毒性のミトコンドリア構造を解明した。
同研究所の胡向軍所長は、「同研究により形成された一連の成果は、すでに国家・軍隊の環境基準の制定、大気品質の改善、ナノ材料の安全性の評価、タバコ規制枠組み条約などに対して、科学的な根拠と重要技術の支援を提供した」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年5月5日