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人民網日本株式会社事業案内  更新時間:15:02 Jun 11 2009

【第25回】「表見代理」の認定および対応策

 1 代理権の授権不明時における被代理人の責任の追及

 実際の取引では、相手取引先との直接取引だけでなく、その代理人である第三者企業と取引を行うケースも頻繁に発生します。また、売買契約を締結する際にも、取引先の法定代表者ではなく、取引先の部長等の職員が代理署名するケースも日常的によく見られる光景です。

 このような場合、第三者企業あるいは取引先の部長などの一般役職者がそもそも取引先を代理することが可能なのか、その署名が取引先を拘束できるのかが問題となります。このように相手取引先の代理人が存在する場合、当該代理人が確実に被代理人である相手企業からかかる権限の授与の有無、およびその権限の範囲に留意しなければなりません。代理権の有無および範囲を判断するにあたって、代理人から明確な権限が記載されている委任状を確認することをおすすめしますが、実際には、授権不明を理由に代理人と被代理人である相手企業がともに責任を逃れ、いずれも当事者の損失を負担しないトラブルも頻発しています。万が一、このような問題に直面した場合、「契約法」上の「表見代理」制度を利用し、被代理人である相手企業の責任を追及することが可能です。

 2 「表見代理」の認定

 「表見代理」とは、行為者(正確にいうと「表見代理人」)が代理権を有しないにもかかわらず、善意の相手当事者が、その行為者に代理権があると信じるに足りる十分な理由を有し、行為者と行った法律行為の効果が被代理人に帰属するという法律制度であり、行為者が代理権を持たないことを知らない契約における善意の相手当事者の利益を保護するために設けられている救済制度の一つです。現在の学説および「契約法」施行後の裁判実務に鑑み、一般的に以下の場合において「表見代理」の成立が認められています。

 ◆ 行為者が被代理人からの紹介状を持って他者と契約を締結する場合

 ◆ 行為者が被代理人の公印を押した空白の契約書を持って他者と契約を締結する場合

 ◆ 代理行為が完了したにもかかわらず被代理人が適時に委任状を回収せず、または完了の事実を他者に通知しない間に、行為者が他者と契約を締結する場合

 ◆ 行為者が被代理人の名義で他者と契約を締結し、被代理人がこれを知っていたにもかかわらず否定の意思を示さない場合

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