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【第46回】コンピューターソフトウェア著作権の侵害案件における証拠収集 その一

 コンピューターソフトウェア業の発展にともない、その権利侵害行為もまた深刻さを増し、著作権者の合法的権益と正常な経済秩序に重大な被害がもたらされるなど、業界の発展の裏には隠れた危険が潜んでいます。コンピューターソフトウェア著作権者の中には,権利侵害紛争民事訴訟において、権利侵害行為が成立するという証明は、この類の案件において非常に重要な鍵である、という人もいます。本稿では最近の法律実践に結びつけながら、コンピューターソフトウェア著作権の侵害案件における証拠収集とその保全について基礎的な検討を行っていきたいと思います。

 一、コンピューターソフトウェア著作権の侵害における証拠収集と保全の特徴

 コンピューターソフトウェア著作権侵害紛争の論争の対象、すなわちコンピューターソフトウェアというその特殊性により、コンピューターソフトウェア著作権侵害案件における証拠収集と保全には以下の特徴があります。

 1.技術性と専門性の高さ

 コンピューターソフトウェアの中核のプログラムは暗号化された指示の序列で行われることから、コンピューターの専門知識を兼ね備えた者だけがその暗号を変換、利用することができ、また、そこから得られる証拠に直接知覚できる性質はありません。しかも、証拠の採取において、いかにして完璧で正確なデータを手に入れるか、権利侵害のソフトウェアと本来のコンピューターソフトウエアとの違いはいかなるものであるか、いかなる技術手段でもって権利侵害の証明を行うのか(例;インストール、使用済みの権利侵害ソフトウェア)など、コンピューターに対する専門的技術が要求されます。

 2.隠ぺい性とプライバシー性の強さ

 現在、制作、販売されている権利侵害ソフトウェアの場所は、往々にして権利侵害行為嫌疑者が経営を行う場所もしくは権利侵害ソフトウェアの保管場所とは別であることから、その制作、販売の正確な数を把握することが難しく、違法ソフトウェアの保存手段(例;個人のパソコン、モバイル機器等)や場所(例;電子メールボックス)の調査はなかなか容易ではありません。さらに、ひとたび証拠採取行為が権利侵害要件を構成してしまうと(例;プライバシーの権利の侵害等),かえってその証拠効力に影響を引き起こす結果になりかねません。

 3.消失、改正の容易さ

 コンピューターソフトウェアの暗号化された指示は無形形式であることから、容易にしてすばやくデータの削除、改ざん、移動を行うことができ、これもまた証拠収集を難しくさせている要因の一つになっています。



 作者:周 暘 潤明法律事務所弁護士(早稲田大学法学研究科 法学修士)



 作者:張 静  潤明法律事務所弁護士(北京大学法学院卒業 法学学士)

 「人民網日本語版」2009年11月19日

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