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【第20回】

    中国ではここ数年、スパイもののドラマが人気を呼んでいる。そのストーリーは、共産党と国民党の地下組織の戦いに旧日本軍も絡んでくるのが大半。わたしが昨年夢中になったスパイものに、「夜幕下的哈爾濱」というのがあった。東北の哈爾濱(ハルビン)を舞台に繰り広げられる、共産党地下組織と関東軍との戦い。ある日、ゴールデンタイムに放送されるこのドラマを見ていて、きれいな日本語を話す役者がいるのに気づいた。スキンヘッドの小原大佐だ。演技もどことなく日本人らしさをかもしだしている。「日本人だ」と確信するまでに時間はかからなかった。中国ドラマに出てくる日本人役(大半が軍人)の多くは中国人が演じていて、実際、日本人には解読不能な日本語を話し、何かと言えば「バケヤロー」「ミシミシ」を連発する。

    後でこの小原大佐役を演じたのが、すでに中国国内で30本以上のドラマや映画に出演しているという三浦研一さんだと知った。三浦さんは20代を一見俳優とは余り関係のなさそうな、営業マンとして過ごす。だが、三浦さんに言わせると、全く無関係でもないという。営業で回っていた当時、門前払いは序の口、文句を言われたり、嫌な態度をとられることが度々あった。それでもどうにか営業成績をあげようと、思いついたのが「芝居」。常に笑顔で対応し、誠意を尽くすうちに、みるみる成果をあげていく。その実力が買われ、ヘッドハンティングされるまでに。その後、商社マンを経て、青山学院大学の修士課程に進み、中国研究者として有名な天児慧(あまご・さとし)先生と出会う。それがきっかけで、中国を肌で感じたいと、思い切って中国に飛び込んだ。当時のことを「他の人より自分探しの時間が長かった」と振り返る三浦さん。語学留学を経て、中国社会科学院の博士課程で国際政治を学んでいた三浦さんがどういうきっかけで、俳優の道に進むことになったのだろうか・・・。

「夜幕下的哈爾濱」のスチール写真(1)

「夜幕下的哈爾濱」のスチール写真(2)

「夜幕下的哈爾濱」の出演メンバーがテレビ番組に

「夜幕下的哈爾濱」の出演メンバーが記者会見で

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