日本語版   中国語版                                     2003年03月31日 14:00

特  集

  


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 日本のトヨタ自動車はこのほど、商標権を侵害されたとして中国メーカー吉利集団を相手取った訴訟に踏み切った。トヨタ側は(1)自社エンジンの使用をうたったパンフレットの表現は消費者の誤解を招く(2)吉利が美日シリーズに使用しているエンブレムがトヨタの意匠に酷似している――などと主張。これに対して吉利側も真っ向から反論して引く気配はない。中日間で初の自動車分野での知的財産権訴訟の背景にあるものは――

         

 

トヨタのVIOS(ヴィオス)

 
 「国際金融報」によると、吉利集団の関係者は22日、日本のトヨタ自動車が中国民営自動車メーカー吉利集団を正式に提訴したと明らかにした。トヨタ側は、吉利傘下の美日汽車が広告で使用している商標は、トヨタの商標の侵害に当たるとして2002年12月に裁判所に提訴。まもなく北京で公判が始まる…
 

       

 中国で最初の民営自動車メーカー吉利集団は24日、トヨタ自動車が商標権侵害で吉利集団を提訴したことについて、全面的に反論する声明を発表した。トヨタの吉利汽車に対する公判が間もなく行われる。中国で自動車商標の侵害訴訟が行われるのは初めて。 
 トヨタ側は訴状で「吉利汽車公司は乗用車『美日』にトヨタと酷似した商標を使用し、消費者に誤解を招き、トヨタの商標権を侵害した」と訴えている…

吉利の美日

 

  

 車体前部に取り付けられた小さなエンブレムが、中日両国の企業間の知的財産権をめぐるトラブルの引き金となった。業界関係者は、今回の知的財産権訴訟について、中国自動車市場の競争が激化、両社の間の競争力が接近してきた表れと見ている。

 天津トヨタ汽車発動機有限公司が生産しているTOYOTA 8A-FEエンジンは、トヨタA型エンジンをモデルに中日間の技術協力により中国市場向けに新開発された製品。吉利集団が生産する優利欧、傑士達、美人豹の3車種は同エンジンを採用している。ただ、主力モデルの豪情、美日シリーズは1部車種で吉利汽車発動機厰が独自開発した8A/MR479Qエンジンを昨年から採用、TOYOTA 8A-FEエンジン搭載モデルとの2本立てとなっている。トヨタが最近発売した乗用車、VIOS(威馳)シリーズにも、吉利の美日シリーズも天津トヨタが生産した8Aエンジンを搭載しているが、基本価格はVIOSの約11万元に対し、美日は6万元に満たない。昨年の吉利の販売台数は前年比120%増の5万台、市場シェアは4.5%に達した。吉利集団の成長に伴い、美日シリーズはVIOSの強力なライバルとなった。

 さらに吉利は昨年から、独自開発した8A/MR479Qエンジンの搭載モデルを4万9900元の低価格で発売。同モデルは天津トヨタが生産するシャレード(夏利)と競合する。中国の自動車市場では、想像以上に激しい競争が起きているといえる。

 
 

 吉利の美日シリーズが発売から5年経過しているにもかかわらず、トヨタがこの時期を選んで提訴に踏み切った背景には市場的要因があると専門家は分析する。

 今回のケースは自動車分野で外国企業が絡む初の知的財産権訴訟となる。しかし、過去を振り返ると、中日両国の企業間では数多くの争いが続いてきた。日本のホンダは1997年以降、上海の飛羚摩托車、浙江黄岩華日(集団)、河南黄岩華日(集団)新郷市摩托車有限公司を相手取り、ホンダ小型バイクKCWの意匠権と特許権を侵害したとして提訴。背景には、中日バイクメーカーによる国内外市場での競争激化があった。2000年以降、それまでは日本メーカーの独壇場だった東南アジア市場に中国製バイクが猛烈な攻勢をかけ始めた。高品質・低価格という強みで中国製バイクは東南アジア市場で80%近くのシェアを確保。中国国内市場を見ても、日本製バイクの価格は国産バイクの2〜3倍と高価なため、日本からの直輸入バイクの販売が大幅に落ち込んでいる。

 業界関係者の指摘によると、中国の自動車製造業はこれまで国外メーカーに追随するばかりだったが、ここ数年は猛烈な成長ぶりで、吉利汽車のような新興企業が独自ブランドや研究センターを持つまでになったという。しかし、中国製自動車の「モノマネ」にはなお批判が残っている。吉利の乗用車の前部や2つの大型ヘッドライトはベンツ、美人豹のスポーツカースタイルはフェラーリに酷似しているなどの指摘がある。

 専門家は、中国メーカーに対する知的財産権侵害の訴えは、日本の乗用車が価格では中国車と競争できないためにとった新たな戦略と分析している。日本メーカーが中国で出願した特許件数は持続的に増加、昨年は前年比38.9%増の1万3736件に達した。この数字は、国外からの特許出願の3分の1を超え、英語圏各国の総計をはるかに上回る。こうした動きに対応するためにも中国企業は今後、技術研究だけでなく、独自の知的財産権に関する意識を強化する必要に迫られている。 

 

     ML中日網橋     自由発表


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