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   2003年04月16日 10:00

 

成功=富?

 姚明選手の米プロバスケットボール(NBA)加入は、さまざまな問題を提起した。例えば、彼自身に付けられる評価額、利益分配、クラブチームと中国国家代表チームとの関係などが挙げられる。当然、彼は前途が限りなく嘱望された選手であるから、多くの人が試合での活躍に注目していることも間違いない。

 今日の姚明選手はスポーツ界のスターであるばかりでなく、経済的なスター、社会的なスターでもあり、強い日差しの下でバスケットボールの練習に励む中国の少年達のアイドルでもある。そしてまた、中国における「成功」と「富」のシンボリックな存在でもあるのだ。

 

姚明:バスケで巨富を稼ぐ

 姚選手が2002年6月、NBAドラフトのトップ指名選手となった日に、中国男子バスケットボールチームのチーフコーチ、王非氏は「姚明の価値は大きすぎる」と意味深長な言葉を発した。

 当時は姚選手の商業的価値に気付いている人は少なかった。ただ、燕京ビール集団が姚明選手の所属チーム、ヒューストン・ロケッツと総額600万ドルの専属スポンサー契約を結んだことをきっかけとして、姚選手は総額1780万ドルの選手契約を結び、その商業的価値がどんどん高まることになった。姚選手がロケッツに加わってから、優れたプレーが多くのファンを魅了し、NBAに「姚明ブーム」が巻き起こった。これに伴い、彼の収入や商業的価値はまさにロケットのように急上昇を開始した...

 

NBAオールスター戦で 注目される姚明選手

チームメートのフランシスと取材を受ける姚明選手

2002釜山アジア大会で活躍していた姚選手

在米華人がNBA姚明選手の名前をナンバープレートに

姚明 VS マイケル・ジョーダン

 姚選手の2003年の商業契約総額は1000万ドル前後とみられ、超人気選手だったマイケル・ジョーダン選手の4000万ドルにはまだ差がある。1984年、ジョーダン選手がシカゴ・ブルズに1巡目3位でドラフト指名された時の契約は、7年間で600万ドルだった。これに対し、姚選手は筆頭でヒューストン・ロケッツに指名され、契約額は4年で1780万ドルに達した。

 ジョーダン選手がNBA入りすると、スポーツ用品メーカーのナイキは5年間で250万ドルの広告契約を結んだ。ナイキはその間、ジョーダングッズのジャージやシューズ、帽子などで実に26億ドルに利益を上げた。ナイキは現在でもジョーダン選手と毎年1200万ドルで広告契約を結んでいる。ナイキはまた、成長株を見極めるのに長けており、姚選手とも早い段階でスポンサー契約を結んでいた。

 少なめに見積もっても、ジョーダン選手の固定資産は現時点で2億ドルを超え、無形資産となると正確には算出できないほどだ。ジョーダン選手の広告収入は14年間で9168万ドルに達した。

 これに対し、姚選手はNBAからの報酬の一部を古巣の上海シャークスに払っている。姚選手がNBAで活躍する限り、上海シャークスには最長12年間で800万ドルが転がり込むことになる。また、中国バスケットボール協会にも姚選手が所得の5%を支払うことになっている。

 ジョーダン選手はバスケットボール選手としての範疇を超え、毎年2500億ドル規模と言われる米国のスポーツ産業に大きな影響力を持っている。ただ、ジョーダン選手の引退に伴い、姚選手は「ジョーダン王朝」を次ぐ新王朝を築くことになりそうだ。

   2月10日に開幕した米プロバスケットボール NBAのオールスター戦で、 ボールを奪い合う、東カンファレンスのマイケル・ジョーダン(ウィザーズ、背番号23)と西カンファレンスのスティーブ・フランシス(ロケッツ、同3)、姚明(ロケッツ、同11)。

姚選手と中間階層の勃興

 中国が今後毎年8%の経済成長を数十年にわたり達成すれば、多くの中間階層が生まれることになろう。多くの市民にとって、中間階層に属することは富の象徴でもある。彼らは自分の住宅、自家用車を持ち、収入から衣食住を支出した残りで、せめて毎年1回は遠くに旅行にでかける。そして、蓄えの一部は投資に回す

 アメリカ人はバスケットボールが好きで、他国にそうした文化を盛んに伝えようとする。そして、文化交流の背後には、巨大な商業的流れが隠されている。かつて20世紀で最も偉大なスポーツ選手と称されたジョーダン選手は、NBAのコートに不滅の軌跡を残した以外に、多くの企業に飛躍のチャンスを与えた。彼の出現でNBCなど大手テレビ局も放映権に群がり、NBAの組織側も大きな収益を上げた

 2002年、一人の若い中国人はわずか半年で米国じゅうの人々にその名を知らしめた。かつてジョーダン選手の価値を100億ドルと試算した人がいたが、今年22歳の姚選手が創出したであろう商業価値は、少なめに見積もっても既に3億ドルを超える。ゼロから出発して億万長者へ、姚選手の生活は根底から変化した。ある人はビル・ゲイツ氏(マイクロソフト社創業者)にとって、金銭は一つの概念にすぎないと指摘した。同様に姚選手にとっても金銭は単なる数字でしかない。しかし、何か不測の事態でもない限り、姚選手の財産は今後何倍にも膨らむことだろう...

 

中間階層の特徴と判断基準

 経済学者はかつて中間階層には6つの特徴があると結論付けた。その特徴とは良い教育を受けていること、基本的な経済知識や創業に必要な知識を持っていること、比較的富裕で、相対的にある程度の束縛の下に身を置くことを望むが、完全な束縛は嫌うこと、経済発展におけるけん引役の役割を担うこと、貧困層の就業を生み、専門家になったり、職業集団を形成しやすいこと、固定資産を保有していることなどだ。

 全国政治協商会議委員で、中国科学院の持続可能な発展戦略チームの首席科学家でもある文元曽さんは、「ある国家で巨大な中間階層が育つには5つの条件がある」と指摘する。その条件とは、都市化率が70%以上であること、ホワイトカラーの社会労働力がブルーカラーより大きいか、少なくとも等しいこと、エンゲル係数が30%以下となること、貧富の差の指標となるジニ係数が0.250.3の範囲内に保たれること、平均教育年数が12年以上であることである。中国はいくつかの面でまだその条件を満たしていない。都市化率は36%、ホワイトカラーの労働力はブルーカラーに遠く及ばず、エンゲル係数は平均45%前後、平均教育年数は5.9年にすぎない。

 米国で中間階層とは年収が25千ドルから10万ドルの層を指す。この階層は米国の総人口の80%を占め、大衆というのはほぼこの階層の代名詞となっている。米国のある学者は、10年後に中国大陸の人口の40%が中産水準に移行するとの研究結果を示している。

 

中間階層の規模を拡大する重要性

 小康社会の建設においては、中間階層、中等レベルの収入層を大規模に増やすことが大きなポイントとなる。中間階層とは社会の中で頭脳労働に従事し、手を使った仕事(体力労働?)はしない集団だとも言われる。  

 中間階層の規模が比較的大きく、社会の富や資源が合理的に配分され、貧富の差が小さく、各階層間の利益衝突や社会的対立が少ない社会は、最も安定し、持続的発展が可能だ。20年間の改革開放を経て、中国社会の中間階層は絶えず拡大しているが、西側国家の40%にはまだ程遠い。専門家の試算によれば、中国における中間階層の比率は約18%で、毎年1 ポイントの向上が見込めるとすると、20年後には38%に達することになる。中間階層の拡大を通じ、政府は貧困人口の解消に有効に取り組むことができるようになる...

 
 
 
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