中国、初の志願軍烈士DNAバンクを構築

人民網日本語版 2019年10月14日14:50

今年の烈士記念日(9月30日)を控え、瀋陽抗米援朝烈士陵園は中国人民志願軍烈士身元特定セレモニーを行った。中国は初めてDNA技術により、身元不明の志願軍烈士の遺体の身元を特定した。13日に明らかにしたところによると、この任務を担当したのは軍事科学院軍事医学研究院の王昇啓氏のチーム。彼らは古い遺体から分解の進行した微量のDNAを採取し、複雑な血縁関係の身元を特定するといった国際的な難題を解消した。初めて3種の遺伝子マーカーによる志願軍烈士遺体及び親族DNAバンクを構築し、身元特定に信頼できる技術とデータを提供した。科技日報が伝えた。

説明によると、DNA鑑定は身元確認の「ゴールドスタンダード」とされている。使用可能なすべてのサンプルのうち、DNA採取が最も難しいのは骨だ。戦没者の古い遺体からのDNA採取はさらに難しい。韓国における志願軍烈士遺体の多くが、長時間にわたり土に埋められ、直射日光にさらされ、生物の侵食を受けていることから、効果的なDNAの採取が遺体鑑定作業の最大の課題の一つとなった。

王氏によると、通常の採取技術は時間がかかり、高コストかつ成功率が低く、その後のDNA分析・鑑定の要求を満たすことができない。同チームはそこでスピーディかつ効果的なDNA採取の新方法を確立した。この方法を用いることで、DNA鑑定の成功率を大幅に高めることができる。身元特定はチームが直面したもう一つの大きな課題だ。圧倒的多数の志願軍烈士は若くして死亡し、子供がいなかった。今から70年近く前に死亡しており、生存中の親・きょうだいが極めて少ない。身元特定は遠い親戚のDNAを使用することが多かった。チームはこの複雑な血縁関係の鑑定への研究を掘り下げ、次世代シーケンシング技術を使い、各種・各ポイントの遺伝子マーカー比較対照方法を構築した。これにより烈士の身元特定に向け十分なデータの基礎を固めた。

王氏のチームは現在まで、494人分の志願軍烈士遺体のDNA分析を終えている。(編集YF)

「人民網日本語版」2019年10月14日

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