世界体操競技選手権、中国が金メダル0の惨敗 東京五輪でリベンジを果たすには?

人民網日本語版 2019年10月16日08:56
世界体操競技選手権、中国が金メダル0の惨敗 東京五輪でリベンジを果たすには?
ジャカルタ・アジア大会の女子体操平均台で、中国からは陳一楽選手と章瑾選手が決勝に進出。最終的に、陳一楽選手が14.600点で優勝。章瑾選手は銅メダルだった。画像は平均台で美しい演技を披露する陳一楽選手(資料写真、撮影・劉関関)。。

世界体操競技選手権は13日夜、ドイツ・シュツットガルトで閉幕し、中国勢は金メダル0、銀メダル3枚、銅メダル2枚で、メダルランキング8位だった。世界選手権で中国が金メダルを取れなかったのはここ26年で初めて。中国新聞網が報じた。

3年前のリオデジャネイロ五輪の体操競技で、中国は団体で銅メダルを2枚獲得しただけで、その他の種目は惨敗に終わった。完全に低迷期に入っている中国は今、失敗から教訓を引き出し、2020年の東京五輪でリベンジを果たすことを目標にしている。しかし、前2回の世界選手権では復調の兆しが見えていたものの、今回の世界選手権でまたもや惨敗に終わってしまった。

ジャカルタ・アジア大会の男子体操床運動決勝で、中国の林超攀選手は14.225点をたたき出し、銅メダルを獲得した。画像は床の演技を披露する林超攀選手(資料写真、撮影・侯宇)。

苦手種目だけでなく、得意種目までも低迷

東京五輪まで1年を切り、体操の勢力図に変化が起きている。男子を見ると、複数の国がその頭角を現しており、一方の女子は米国が独走態勢に入っている。

今回の世界選手権で、中国が金メダルを獲得できる見込みがあった種目は決して多くない。なかでも、男子の吊り輪と鉄棒は、中国の苦手種目となる。選手権開催前、金メダルが期待されていたのは、肖若騰選手のあん馬と鄒敬園選手の平行棒だった。しかし、二人とも不調で、種目別決勝に進むこともできなかった。男子は、団体の銀メダルと肖若騰選手の床運動の銅メダルのわずか2枚に終わった。

男子と比べると、女子の状況はさらには深刻だ。中国が苦手とする跳馬と床運動だけでなく、段違い平行棒や平均台など、得意としてきた種目でさえ、金メダル獲得の確率はかなり低くなっている。

平行棒の演技を披露する肖若騰選手(資料写真、撮影・劉関関)。 

ミス連発で波乗れず

今回の世界選手権の予選と決勝で、中国の選手はミスを連発し、全く波に乗れなかった。

例えば、あん馬の予選で、肖若騰選手が落下し、鄒敬園選手は平行棒で太ももが棒に当たってしまった。前回覇者の二人はこうして決勝進出を逃した。男子団体決勝において、中国は5種目で優位に立っていたものの、最終的にロシアに逆転されてしまった。その大きな原因は、鉄棒での落下で、最終的に0.997点差で銀メダルに終わった。

その他、女子団体決勝でも大きなミスが出た。キャプテンの劉■■選手(■は女へんに亭)は、段違い平行棒と平均台で落下し、メダルを逃した。女子団体でメダルを逃したのは、2003年以来16年ぶりだ。

平均台の演技を披露する劉■■選手 (資料写真、撮影・楊華峰)

東京五輪に向けて前を向くしかない

来年の東京五輪の体操で、中国がメダルを取るにはかなりの努力が必要であることに疑問の余地はない。肖若騰選手は個人総合で、ほぼ銀メダルを手中に収めていたにもかかわらず、金メダルを狙うために勝負に出て失敗したり、段違い平行棒の前回覇者・範憶琳選手が出場していないなど、今回の世界選手権の成績が中国の実力を100%反映しているというわけではないものの、惨敗に終わった今回の戦績を重視し、反省を促すには十分だと言える。

東京五輪に向けて、中国はつまずいたことで落胆するのではなく、勇気を出して立ちあがり、一心不乱に練習して前に進まなければならない。(編集KN)

「人民網日本語版」2019年10月16日

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