神の山と古鎮
作者:ワナカキヨシ
撮影日:2017年11月と2021年5月
撮影場所:雲南省麗江(玉龍雪山、白沙古鎮)
2017年の11月に広州から早朝の飛行機で麗江に着きました。着陸前に飛行機が旋廻を始めると雪山が眼に飛び込んできました。その圧倒される迫力に大きな感動を覚えました。その山が麗江の近郊に聳える玉龍雪山でした。海抜5,596mの玉龍雪山を納西(ナシ)族は天山、神の化身の聖なる山と称えます。玉龍雪山は、北半球では赤道に最も近い万年雪を頂く氷河のある山と言われます。玉龍雪山にはチベット族が祈りを捧げる聖地があるといいます。そこには昔、添い遂げられなかった恋人があの世で巡り合うことを誓って身を投げた崖があると言われます。玉龍雪山には海抜4,300mほどまでロープウェイが通じ、4,680mのところまで整備された木の登山道があります。そこで仰ぎ見た頂上の向こうの紺碧の空は今も脳裏に焼き付いています。玉龍雪山の麓には藍月谷と呼ぶ公園があり、藍色の湖水と紅葉、その向こうに玉龍雪山を見ることができます。玉龍雪山は美しい夢の世界のようなまさに神の山でした。そんな麗江に魅かれて2021年に再び麗江を訪れ、玉龍雪山の麓にある白沙古鎮に行きました。三古鎮で最も古く、納西(ナシ)族が最初につくった古鎮です。白沙古鎮を歩くと、圧倒される迫力で玉龍雪山が眼前に迫ってきます。また白砂古鎮は素朴さが漂う静かな古鎮です。いつ頃に建てられたのでしょうか。布を売るお店の黒瓦の大きな屋根のカーブが青い空と一体になり、なんとも言えない存在感をかもしだしていました。
古鎮を歩いていると「白沙羅那」という小さなコーヒーショップが目に入りました。Uathias Woltersさんというドイツ青年がお店を出していました。彼も雄大な玉龍雪山と素朴な古鎮に魅かれて遠くからやってきたのでしょう。白沙古鎮の素朴さに溶け込んでいる優しい雰囲気のドイツ青年でした。