嶺南建築の古鎮

2023年04月17日16:06

作者:ワナカキヨシ

撮影日:2019年の10月

撮影場所:広西壮(チワン)族自治区の桂林、鐘山近くの村、黄姚古鎮

2019年の10月、広西壮族自治区の桂林で「日月双塔」を見てから高速鉄道に乗り鐘山で下車しました。近くにに百里水墨画廊とういう公園がありました。田園風景を見ながら公園を自転車で走ると山裾の村に出ました。稲刈り前の金色に輝く畑の向こうに野焼きの煙がたなびきその後に幾層もの三角錐の山々が続いていました。

鐘山を北に行くと黄姚古鎮という宋代からの千年古鎮があります。石畳の細い路地に沿って古い家が並ぶ趣のある古鎮街です。黒煉瓦と木造の家は嶺南建築様式と言われ、その一つ、清代道光年に建てられた郭家大院は200年の歴史があり、中庭には二つの円形の「圓門」がありました。中国では圓門を通してその向こうの風景を見るのも楽しみの一つです。

ふと圓門にはどんな意味があるのだろうかと思いました。圓(円)は中国では吉祥や富につながります。円は視覚的にもおだやかな感があり、だから庭園でよく見るのでしょうか。 いつも圓門をくぐる時、もっと丸く穏やかになれと諭されているような気がします。