titlepdj.gif (4777 バイト) 2000.6.27
中国環境問題
 

 

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中華人民共和国環境保護法
中華人民共和国大気汚染防止法

 

砂漠化と戦う

葉楼

  中国西部に位置する新疆ウイグル自治区では、ここ十年間、数多くの水草の豊かな美しいオアシス地帯がだんだん黄砂の舞い上がる不毛の地と化している。黄砂に追い詰められて、皮山、民豊の二つの県の県政府所在地とツェロ(策勒)県政府所在地はそれぞれ二回、三回も他の地に移ったが、黄砂は依然として迫ってきている。

   土地の砂漠化は世界中幅広い関心が寄せられている重要な生態環境の問題である。世界の三分の二の国・地域と四分の一の陸地面積が程度の差はあれ砂漠化の害を被っており、十億近くもの人口は砂漠化の影響を受けている地域で暮らしている。そのうえ、砂漠化は毎年五ないし七万平方メートルのスピードで広がっている。一九九四年六月十七日に、中国を含む百カ余国が「国連砂漠化防止条約」を締結した。人びとの砂漠化防止の切迫感を呼び起こすため、一九九四年十二月十九日、第四十九回国連総会は決議を可決して、毎年の六月十七日を「世界の砂漠化防止デー」と定めた。

  中国は世界でも砂漠化問題が最も深刻な国の一つとなっている。砂漠化の土地面積は二百六十二万二千平方キロで、国土総面積の二七・三%を占め、全国の耕地面積の総和を上回り、十四の広東省に相当する。十八の省・自治区・直轄市の四億近くもの人口は砂漠化の影響を受けている地域に暮らしている。毎年、全国の砂漠化による直接の経済面の損失は五百四十億元にのぼった。七〇年代以来、全国の土地の砂漠化は、毎年二千四百六十平方キロのスピードで広がっており、毎年、中規模の県に相当する面積の砂漠化が進んでいるわけである。

  砂漠化は土地生産力のひどい衰退を招いている。建国以来、全国では六十六万六千ヘクタールの耕地、二百三十三万三千ヘクタールの草地、六百三十三万三千ヘクタールの営林地帯が流砂地に変わってしまった。牧草地を例にとってみると、全国の牧草地退化の面積が一億三千八百万ヘクタールに達したため、ヒツジの飼育頭数は毎年五千余万頭減った。牧場地の退化というのは植生が低く、まばらになることである。七〇年代に、内蒙古草原の牧場の牧草が平均七十センチもあったが、今は二十五センチになっている。内蒙古のウシン(烏審)旗のある郷では、綿羊の平均体重は五〇年代の二十五キロから九〇年代の十五キロ前後まで減った。

  砂漠化によって、中国の生態環境は悪化する一方である。毎年黄河に流れ込む十六億トンの土砂の中の十二億トンは砂漠化地区から流れてきたものである。ひどい砂煙の発生がますます頻繁になり、大きな経済的損失をもたらすひどい砂煙は六〇年代に八回、七〇年代に十三回、八〇年代に十四回、九〇年代に二十三回も発生した。一九九三年五月五日に発生した特大級の砂あらしは四つの省・自治区の千二百万もの人口に襲いかかり、死亡者数は百十六人に達し、損害を受けた家畜も十二万頭に達した。

  強力な措置を取らないまま、砂漠化が今のスピードで広がるままにしておくなら、向こう五十年間に、全国では十の台湾省の面積に相当する〇・三三〜〇・四億ヘクタールの砂漠化した土地が純増していくであろうと関連部門は推測している。

   ここ数十年間に、中国の人たちは粘り強く風と砂と闘い、砂漠化退治の技術と経験を蓄積してきた。

  内蒙古の赤峰市と陝西省の楡林地区は中国の砂漠化対策に成功したモデル地区である。

  赤峰市は内蒙古自治区東部に位置し、砂漠化土地の面積は土地総面積の七七%を占め、七〇%の人口が砂漠化の危害を直接受けている。単位面積の穀物収穫量は長期にわたって百キロ以下になり、牧場は多くの家畜を放牧できなくなったほか、家畜もやせて弱々しいものとなった。五〇年代から、赤峰市の人たちは山と砂地で対策を講じて、樹木や草を植え、増水期の川を引いたり土砂を堆積したりして土地を造成し、防護林の建設に力を入れた。その結果、森林カバー率は整備前の五%から今の二一・二%に上昇した。

  赤峰市の人たちは「小さな生物経済圏」という砂漠化対策のパターンを創出した。それは@一戸あるいは数戸を単位として、数十年間変わることなく、すべての農家による草地生産請負制を実行し続けたことA水資源の条件がかなりよい丘陵地帯を中心として、同心円の形で三つの閉鎖地区を画定するB最も中心の円を中心区と見なし、防護林帯をその円として、その中心地でポンプ揚水井戸を掘り、家屋を建て、井戸と用水路が備わったかんがいシステムを利用して、穀物・精加工飼料を生産するC中心区を囲む第二の円は保護区で、草地と家畜小屋の建設に充てるD保護区以外の第三の円は緩衝地帯で、緩衝地帯では流砂地を閉じての営林措置をとり、流砂のまん延を抑えること。この三つの円からなる小さな生物経済圏の中では水、草、樹林、食糧、機械を互いに組み合わせ、農業・林業・牧畜業・副業の各業種と生活環境がバランスのとれた形で発展している。

  赤峰市の大規模な砂漠化対策行動は、生態環境を効果的に改善した。六〇年代に比べて、降霜期でない期間は五・三日延び、平均風速は毎秒〇・五二メートル弱まり、ひどい砂煙に見舞われる日数も六〇%減った。現在の赤峰市は毎年九万ヘクタールの造林をし、十万ヘクタールの砂地を整備し開拓するスピードで発展している。

  陝西省の楡林地区はモウス(毛烏素)砂漠の南側に位置し、二万四千四百平方キロの砂地は楡林の総面積の五六・一%を占めている。四十数年来、楡林の砂漠化退治も一応の成果が見られる。この地区では陝西、内蒙古の境界、万里の長城などに沿って、総延長千五百キロ、面積十二万ヘクタールの大型防風砂固定林帯を四つ作り上げた。この四つの主要な防護林帯は荒れ狂うあらしによる風蝕を食い止め、流砂の南への侵食を阻止し、楡林の砂漠地区で重要な生態の障壁となっている。

   今日、楡林地区は、大面積の砂固定林で砂地を百五十九のかたまりに分割し、囲んだため、四十万ヘクタールの流砂は固定されるかまたは半分固定され、流砂の南への拡大は徹底的に抑えられるようになった。十万ヘクタールの農地は帯状樹林地となり、新たに開墾された農地は九万ヘクタールに達し、十五万ヘクタールの天然草地は回復された。樹林カバー率は五〇年代初めの一・八%から現在の三九・八%に上昇した。

  砂漠対策で著しい成果を上げたため、現在、楡林地区の生態環境は著しく改善されている。年間のひどい砂煙の日は五〇年代の七十数日から現在の二十数日に減り、砂丘の高さは三分の一も低くなり、砂丘の移動速度も毎年五〜七メートルから〇〜一メートルに下がり、砂漠地区の六本の河川の砂、土流出量は五一%減り、何種類の野生動物と鳥類が砂漠地区で生息し、繁殖し始めるようになった。楡林地区は中国で数少ない砂漠化退治に成功した地区の一つで、成功率は一・六二%である。砂漠化地区には、十万戸余り、六十余万人が砂漠の奥地でオアシスを新たに切り開き、故郷を再建した。

  砂漠化退治に成功した典型的なパターンとしては幹線交通ルートでの砂防もある。包頭=蘭州鉄道沿線の砂防システムはこの幹線鉄道がトンゴリ(騰格里)砂漠で四十年にわたって障害なしに運行することを保証し、この国家科学技術進歩特等賞を受賞した成果は国際的先進水準に達しており、国連環境計画(UNEP)はこの地で砂漠化防止・整備養成トレーニングクラスを十一期も開設した。

  全国の砂漠化対策も著しい成果が見られている。ここ二十年間に、「三北」(華北、東北、西北)保安林、砂漠化の防止・整備のような重点林業生態プロジェクト建設が進められて以来、営林・造林面積は〇・二億ヘクタールを上回り、草の栽培と草地の改良面積は九十三万三千ヘクタール余り、砂土を閉じての営林・育草面積は二百五十万ヘクタール余り、植生カバー率は五%から九%以上に上昇し、防護林によって保護された農地の面積は〇・二億ヘクタール余りに増え、保護された牧場の面積は〇・〇九億ヘクタール余りに達し、水土流失抑制面積は〇・一億ヘクタール余り、整備された砂漠化土地の面積は〇・一億ヘクタール余りにのぼり、一部地区の生態環境は明らかに改善された。

  国家林業局の権威筋によると、今後の中国の砂漠化防止・整備の戦略目標は次の通り。

 一、二〇一〇年までには、砂漠化拡大の勢いを一応食い止め、〇・二五億ヘクタールの面積を整備することによって、砂漠化地区の生態環境を改善する。

  二、二〇三〇年までには、前段階の成果を踏まえて、生態環境をいっそう改善し、一応の規模を持つ生態体系を作り上げる。

  三、二〇五〇年までには、整備される可能性がある一億ヘクタールの砂漠化土地を大体整備し、砂漠化地区で比較的ととのった生態体系を作り上げ、砂漠地区の資源を科学的かつ合理的に開発、利用し、生態環境と経済発展の良好な循環を作り出す。

                                                           『北京週報』2000年2月22日

    

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