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2000.8.24 |
| 中国の宗教信仰の自由に関する状況 | ||||||
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中国の宗教信仰の自由に関する状況(摘要) 中華人民共和国・国務院報道弁公室 1997年10月・北京 目次 1.中国の宗教の現状
中国では様々な宗教が信仰されている。中国には主に、仏教、道教、イスラム教、カトリック、キリスト教の信者がいる。中国公民は、信仰する宗教を自由に選び、自分が信じる信仰を表現することができ、また宗教的身分を明らかにすることができる。統計によると、国内には宗教を信仰している人々は1億人おり、宗教活動施設は8万5千ヶ所、宗教関連の教職員はおよそ30万人、3千以上の宗教団体がある。これらの宗教団体は、宗教関連の教職員を育成するための宗教学院・大学74ヶ所を運営している。 ――中国では、仏教は2千年の歴史を誇る。中国には現在、仏教寺院がおよそ1万3千ヶ所あり、出家した僧侶・尼僧は20万人、そのうち西蔵(チベット)系仏教のラマ僧は12万人、活仏は1700人、寺院は3千ヶ所、巴利語系仏教の比丘(びく)や長老はおよそ1万人、寺院は1600ヶ所に上る。 ――道教は中国で生まれた宗教であり、その歴史は1700年以上も前に遡る。国内には道教寺院1500ヶ所があり、2万5千人以上の乾道、坤道の道士がいる。 ――イスラム教は7世紀に中国に渡った。イスラム教は主に回族、ウイグル族など10の少数民族の間で信仰されている。これらの少数民族の人口はおよそ1800万、モスクは3万ヶ所、およそ4万人の伊瑪目や阿ごう(勹+言)がいる。 ――カトリックは7世紀に中国に渡り、1840年のアヘン戦争後、信者の規模が増えた。中国には現在、カトリック信者400万人、教職員4千人がおり、教会などの活動施設4600ヶ所がある。 ――キリスト教は19世紀に中国に入り、アヘン戦争後、信者数が増加した。中国には現在、キリスト教信者1千万人、宣教師1万8千人がおり、教会1万2千ヶ所、活動場所や集会所2万5千ヶ所がある。 中国で全国的な活動行なっている宗教団体には、中国仏教協会、中国道教協会、中国イスラム教協会、中国カトリック愛国会、中国カトリック教主教団、中国キリスト教三自愛国運動委員会、中国キリスト教協会などがある。各宗教団体は、独自の規定に基づいて、指導者や指導機関担当者を選挙、選出している。 中国の各宗教団体は自主的に教務活動を進めており、必要に応じて、宗教学校の開校、宗教経典の発行、宗教的刊行物の出版、社会公益事業を行なっている。中国は各国同様、宗教と教育の分離を原則としており、国民教育に宗教教育が持ち込まれることはない。一部の大学や研究機関では、宗教学教育や研究が行なわれている。各宗教組織が運営する宗教学校では、その宗教の必要性に基づいて、宗教的な専門教育が行なわれている。宗教教職員による正常な教務活動については、宗教活動の場所で、あるいは宗教的習慣に基づいて信者の自宅で、あらゆる正常な宗教活動が行なうことができ、これらは法的により保護されており、いかなる干渉も受けない。 1966年から1976年にかけての「文化大革命」では、宗教をはじめ、中国社会のあらゆる分野が大きな被害を受けた。中国の各級政府は「文化大革命」の誤りを訂正する過程で、宗教信仰の自由を保障する政策を復活させ、政策を確実に実行するために、大きな努力を払った。 長い歴史の中で、中国にあるあらゆる宗教文化は、中国の伝統的思想や文化の一部に組み込まれている。中国の宗教信者の間には、国と宗教を愛する伝統がある。中国政府は、宗教界の信者が団結して積極的に国家建設に参加することを支持し、推奨している。 中国では、あらゆる宗教の地位は平等で、調和と共存を基礎としているため、これまでに宗教的紛争が発生したことはない。宗教を信じる人々と信じない人々はいずれも互いを尊重し、団結して付き合っている。 中国公民の宗教を自由に信仰する権利は、憲法と法律により保障されている。 『中華人民共和国憲法』には、宗教信仰の自由は公民の最も基本的な権利であると記されている。また憲法第36条には、「中華人民共和国の公民には宗教を信仰する自由がある」「いかなる国家機関、社会団体、個人も公民に対し、宗教を信じるように、あるいは信じないように強制することはできず、宗教を信じる公民および信じない公民を差別してはならない」と規定されている。同時に「宗教を利用して社会的秩序を乱し、公民の健康を害し、国家の教育制度を妨げるような活動を禁ずる」「宗教団体と宗教的活動はいずれも、国外の勢力による支配を受けない」と規定されている。 中国の『民族区域自治法』『民法通則』『教育法』『労働法』『義務教育法』『人民代表大会選挙法』『村民委員会組織法』『広告法』などの法律ではさらに、「中国公民は宗教信仰の区別なく、選挙権および被選挙権を有する」「宗教団体の合法的財産は法律により保護される」「教育と宗教は分離され、公民は宗教信仰の区別なく、法に基づいて教育を受ける平等な機会を有する」「各民族の人民は互いに、それぞれの言語・文字、風俗・習慣、宗教信仰を尊重する」「公民は就職の際、宗教信仰による差別を受けない」「広告や商標には、民族的および宗教的に差別するような内容を掲載しない」などが規定されている。 中国政府は『宗教活動場所の管理条例』を発表、宗教活動の場所の合法的権益が保護されている。 中国政府はまた『中華人民共和国内の外国人による宗教活動管理規定』を発表、中国国内に住む外国人の宗教信仰の自由を尊重し、外国人が宗教的分野で、中国の宗教界と友好的交流や文化学術交流のために活動することを保障している。外国人は、中国国内に設けた宗教活動の場所で行なわれる宗教活動に参加し、省レベル以上の宗教団体の招きに応じ、経典や教えについて説くことができ、また県レベル以上の人民政府が許可した場所で外国人のための宗教活動を行なうことができる。また中国の宗教教職員を招き、洗礼、婚礼、葬儀、法事などの宗教儀式を行なうことができる。さらに自らが使用する宗教関連の印刷物、宗教関連のAV製品、その他の宗教用品を中国国内に持ち込むことができる。外国人が中国国内で宗教活動を行なうときは、中国の法律・法規を遵守しなければならない。 公民の宗教を自由に信仰する権利についての、中国の法的保障と関連の国際文書および公約のこれらの分野の主な内容は基本的に一致している。『国連憲章』『世界人権宣言』『経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約』『市民的及び政治的権利に関する国際規約』、国連の『宗教や信仰を原因としたあらゆる形態の非容認や差別の撤廃に関する宣言』『ウィーン宣言および行動綱要』では、宗教や信仰の自由は基本的人権の一部であり、公民は宗教や信仰を選択する自由を有し、宗教や信仰を原因に差別してはならず、宗教的礼拝や信仰を目的とした集会を行い、そのための施設を設立し、維持する自由を有し、宗教や信仰に関する刊行物を編集し、発行する自由を有する。また宗教や信仰の戒律に基づいて宗教的祭日を迎え、宗教儀式を行なう自由を有し、民族、種族、宗教、言語分野での少数派の権利を保護する。上述の内容はいずれも、中国の法律・法規に明確に規定されており、実行されている。 中国の法律規定により、公民が宗教を自由に信仰する権利を享受すると同時に、法律が規定する義務を負う。中国では、いかなる人物、宗教団体を含むいかなる団体も、人民の利益を保護し、法律を厳守し、民族の団結を守り、国家統一を堅持しなければならない。以上は、国連人権白書と公約の関連事項の内容と一致している。 各国の歴史、文化、国情はいずれも異なっており、そのため各国の宗教信仰の自由を保護するための実際の政策にも様々な特徴がある。中国は宗教の自由の保護を強調すると同時に、宗教を信じない自由の保護についても強調し、いずれも同様に重要な位置にあり、完全な意味での宗教信仰の自由を実現している。以上により、公民の基本的権利はさらに充実し、より全面的な保護を受けることになる。 中国政府は、信仰宗教はプライベートなことであると考え、豊かで強い、民主的な、文明的社会主義現代化国家を建設し、国家の主権と民族の尊厳を守ることは、宗教を信じる人々および信じない人々を含めた中国各民族の共通の目標であり、また基本的利益でもあると認識している。これにより宗教を信じる人と信じない人は共に、政治的に団結・協力し、信仰の場では互いの立場を尊重する。 宗教が、活動の拠所である社会に適応することは、宗教が存在し、発展するための普遍的な規律である。中国人民は現在、中国的特色を持つ社会主義現代化国家の建設を進めており、中国政府は宗教とこれらの政策との適応を提唱している。これらの適応とは、公民に対し、宗教信仰の放棄を求めているのではなく、また宗教の基本的教義の変更を要求しているのでもなく、宗教を法律の範囲内で運用させ、社会の発展や文明の進歩と適応させることを求めているのである。これは、宗教を信じる人々および宗教そのものの基本的利益にも合致している。 1980年代以降、中国の一部の地域では邪教組織が現れ、宗教を旗印にした違法な犯罪活動が行なわれている。中国の司法機関は、社会や公衆の利益に著しく損害を与えるこのような違法な犯罪者を、法に基づいて取り締まっているが、これはまさに公衆の利益と法律の尊厳を守るためであり、また公民が宗教を自由に信仰する権利および正常な宗教活動を保護するためでもある。中国司法機関は法律に基づいて犯罪を取り締まっているが、このような犯罪取締りは宗教信仰とは無関係であり、中国では宗教の信仰を理由に処罰されることはない。世界ではいかなる法治国家も、宗教を旗印にした違法な犯罪活動を容認しない。 司法による保障について、中国は公民の宗教を自由に信仰する権利を侵犯する行為に関して処分を明確に規定している。例えば『刑法』第251条では、「国家機関で働く公務員は、公民の宗教信仰の自由を剥奪し、少数民族の風俗・習慣を侵犯してはならず、罪が重いものについては、2年以下の有期懲役または拘留」と規定されている。人民検察院もまた『直接受理できる公民民主権利と人身権利の侵犯または汚職事件の立件基準についての決定』の中で、国家公務員は、第三者の正当な宗教信仰の自由を剥奪してはならず、他人の正常な宗教活動に干渉し、または信者に信仰放棄を強制、公民に宗教あるいは教派の信仰を脅迫した場合、罪状が非常に重く、深刻な結果をもたらし、影響力の大きな行為、ならびに合法的な宗教施設などを違法に封鎖し、破壊するなどの行為については、立件が適当とされる。中国司法部門はここ数年、国家の関連の法律に違反し、信者の宗教的感情を著しく傷つけた事件数件に関して、法に基づいて責任者を処分した。 行政による保障について、中国の各級政府は、宗教事務所を設立し、宗教関連の法律・法規が確実に実施されているかどうか行政管理や監督を行ない、宗教信仰の自由を保護するための政策を具体的に実行している。政府の宗教事務部門は、宗教団体および宗教活動の場所についての内部の実務には一切干渉しない。 世界のほとんどの国と同様、中国の宗教団体および宗教活動の場所については、法に基づいて政府への登録が行なわれなければならない。宗教活動の場所の申請・登録には、@常設施設の場所と名称、A宗教活動に常に参加する信者である公民の存在、B信者である公民から成る管理組織、C宗教活動を主宰する宗教教職人員あるいは各宗教の規定に合致する人員、D管理規定、E合法的な経済収入、といった基本的な条件を備えなければならない。 以上の設立条件を完全に満たさない、あるいは管理上特に大きな問題がある宗教活動の場所について、政府の関係部門は登録保留あるいは臨時登録として処理する。登記条件を満たさない場合については、登録が認められない。宗教活動の場所は、法に基づいて登録された後、合法的地位が保障され、その合法的権益は保護される。これらの権益を侵犯するような行為があった場合、宗教活動の場所の管理組織は政府の関係行政機関への上告や、人民法院への直接的起訴により、行政および法律的保護を求める権利を有する。 人民が権力を行使するための機関である、中国の中央と各地方の人民代表大会と、国家の政治的および社会的生活での重要な役割を果たす政治協商会議は、宗教信仰の自由を保護するための政策や法律の規定の実施状況を監督する。 中国の宗教事業は、国内の各宗教団体、教職員および信者により運営され、中国の宗教活動および宗教団体は、外国勢力による支配を受けない。中国政府は憲法および法律に基づいて、国内の各宗教が独立自主運営で行なう事業を支援する。 中国が宗教独立自主運営方針を実行することは、植民地主義ならびに帝国主義を理由にした侵略や強制労働に対する中国人民の戦いの中で、中国の宗教信者が自ら行なった歴史的選択である。過去数十年間、中国キリスト教、カトリックは独立自主運営方針を堅持し、多くの信者の賛同と支持を得て、教会や宗教活動は健全な発展を続けている。中国の現在のキリスト教信者は、1949年当時の14倍にまで増加した。中国カトリックは115の教区を有し、いずれも中国人司教あるいは教区長が教会の活動を主宰している。 中国の宗教は独立自主運営を堅持し、同時に平等かつ友好という思想を基礎として、世界各国の宗教組織と積極的に交流し、連絡を取り合っている。中国に対し友好的な、中国主権を尊重し、また中国の宗教独立自主運営事業を尊重する、外国の宗教組織および個人にとって、中国への扉は大きく開かれている。 中国は、多民族国家である。中国政府は各民族の平等、団結、相互援助という民族政策を実行し、少数民族の宗教を自由に信仰する権利および風俗・習慣を尊重し、保障している。『中華人民共和国民族区域自治法』では、「民族自治地区の自治機関は、各民族公民の宗教信仰の自由を保障する」と規定されている。 中国政府は、少数民族地区の経済、文化、教育など様々な事業の発展の促進に力を入れ、宗教を信じる人々を含む、多くの少数民族の物質文化、生活レベルを向上させると同時に、特に少数民族の宗教信仰を尊重し、少数民族の文化遺産の保護に重点を置いている。政府はまた、宗教文化を含む、各民族の文化遺産および民間芸術について、全面的な調査、収集、整理、研究、出版作業を進め、少数民族地区の歴史的・文化的価値の高い寺院や宗教施設の維持・修繕のために多額の資金を投じている。 西蔵(チベット)は中国の民族区であり自治区でもある。西蔵族のほとんどが西蔵語系仏教を信じている。1951年の平和解放以降、公民の宗教を自由に信仰する権利は、西蔵でも十分かつ確実に実行されている。中央政府は1980年代から、西蔵のために2億人民元以上の専門予算を割り当て、有名な布達拉宮(ポタラ宮)、大昭寺、札什倫布寺、桑耶寺などの寺院の修繕・修復に充てている。政府はさらに、仏教界による、西蔵語の『大蔵経』など重要な西蔵語の仏教経典の整理・出版作業を支援するための専門予算を設けているほか、仏教界が北京と拉薩(ラサ)にそれぞれ開設している、中国西蔵語系高等仏学院および西蔵仏教学院を支持している。 活仏転生は西蔵語系仏教に伝わる特別な伝統で、国家による承認を受け、尊重されている。国務院宗教事務局は1992年、カルマパ17世による活仏継承を承認した。中国政府は1995年、宗教的儀式の手順ならびに歴史的方法に厳格に基づき、金瓶掣籤(高位転生活仏を最終的に選出するためのくじ引き。黄金の瓶の中に入れた候補者の名札を黄金の橋で摘み出すのでこの名がつけられた)を行ない、パンチェンラマ10世の「転生霊童」が見つけ出され、パンチェンラマ11世の冊立(さくりつ、認定の意)・即位が認められた。これら一連の行動は、西蔵族の宗教を自由に信仰する権利が尊重され、保護を受けていることを十分に示すものであり、西蔵の多くの信者から認められ、高く評価された。 中国政府は、イスラム教徒の宗教信仰の自由と風俗・習慣を尊重し、保護している。政府関係部門は、イスラム教の参拝についてあらゆる便宜を図っており、イスラム教徒から高い評価を得ている。1980年代以降、中国から聖地メッカに巡礼に出かけたイスラム教徒は4万人以上。新疆ウイグル自治区にはモスクが2万3千ヶ所あり、宗教教職員は2万9千人、信者が宗教的な生活を送るための必要な数を満たしている。中国政府はまた、イスラム教を信仰する少数民族の食習慣や葬儀方法を十分に尊重し、イスラム教徒のための食品製造に必要な法律を制定、イスラム教徒のための墓地を建設した。中国の司法機関はここ数年、イスラム教徒の感情を著しく傷つけた出版物の発行事件について、法に基づき審理を行ない、イスラム教徒の合法的権益を保護した。 中国政府は、宗教を狂信する人々を利用し、人民や国家の分裂を扇動し、各民族間の団結を破壊する民族分裂主義や、宗教を利用した違法な活動やテロ主義活動に断固として反対し、国家統一および少数民族地区の社会的安定を維持し、宗教を信じる少数民族の人々による正常な宗教活動を保護している。 中国政府は、宗教信仰に関して各国が承認している原則を尊重すると同時に、これらの原則は各国の具体的状況を考慮して、各国の国内法に基づいて扱われるべきだと考えている。中国政府は宗教分野での敵対関係や、宗教を口実にした内政干渉に反対している。 事実から見ても明らかであるように、新中国成立以来、特に改革開放が始まってからのおよそ20年間、中国人民の人権は大きく改善され、宗教を自由に信仰する権利もまた十分に尊重され、保護を受けている。中国政府は、宗教信仰の自由の保護を始めとする、人権保護のために、大きな努力を払っている。
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