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99年の米国人権記録
 
脅かされる市民的、政治的権利
経済的、社会的権利の状況は深刻
容易に解決されない人種差別
侵害を受ける婦女子の権利
他国の人権を横暴に侵害
中国人権発展の50年
「人権は主権を上回る」という主張に反論
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 一九九九年のアメリカの人権記録

国務院新聞弁公室
(2000年2月27日)

 アメリカ国務省は二月二十六日、一九九九年版の「世界人権報告」を発表し、中国の人権が絶えず改善されているという客観的な現実を無視し、甚だしい政治的偏見を抱きつつ、再度大量のスペースを用いて中国をみだりに非難した。この「人権報告」は世界各国の人権状況を非難したものであるが、アメリカ自体の人権問題に対しては口を閉ざしている。こういったことにかんがみて、われわれは一九九九年のアメリカの人権記録について考察してみる必要が大いにある。

一、脅かされる市民的、政治的権利

 アメリカでは銃があふれ、暴力犯罪は深刻であり、市民の生命と身の安全はゆゆしく脅かされている。米司法省の推定によると、現在のアメリカ人が所有する銃の数は二億三千五百万挺(ちょう)で、平均してほぼ一人につき一挺の銃があることになる。銃による殺人事件は毎年百万回余り発生しており、一九七二年以来、銃による殺人、事故、自殺などで命を失った人の数は毎年三万人を越えている(注1)。ある国際的調査によると、世界の三十六の先進国のうち、銃による殺人、事故、自殺での死亡率はアメリカが最も高い(注2)。ドイツのDPA通信の九九年五月十日付発表によると、アメリカでは九五年に故意による殺人および過失致死事件二万千六百件が報道され、そのうち一万五千五百五十一件が銃を使ったもので、三万五千六百七十三人が凶弾に倒れたということである。また、八五年から九五年までの間のアメリカにおける青少年犯罪は倍増し、中でも銃による殺人事件は三倍も激増した。さらに、九七年には十五歳から二十四歳までの若者によって六千四十四件の銃による殺人事件が発生した(注3)。

 アメリカのキャンパスでは銃による被害があちこちで発生し、殺人事件が跡を絶たない。アメリカでは十校につき一校の割合で少なくとも毎年一回は重大な刑事事件が発生しており、さらに銃にからんだ殺人や暴力事件がますます増える傾向にある。九七年と九八年の二年間で、アメリカでは合計四十八人が校内暴力で死んだ。昨年四月にコロラド州のコロンバイン・ハイスクールの二人の生徒が銃と手製の爆弾で十三人の教師と学生を殺害し、二十五人に傷を負わせて、アメリカ史上最も悲惨な銃による校内殺人事件となった。統計によると、アメリカの青少年十万人につき毎年平均して十五人が銃によって命を落とし、十五歳以下の子供が銃による殺人事件に不意に巻き込まれる割合はその他の二十五の先進国における合計の十五倍も多い。

 アメリカの警察官がむやみに暴力をふるう現象は普遍的なものとなっており、司法の腐敗も深刻である。アメリカの『ウォーカーズ・ワールド』紙の昨年三月二十五日付の報道によると、一九七二年から九一年までにシカゴで証拠としての記録がある警察官による暴行事件は合計六十五件発生しているが、そのために取り調べを受けた警察官は一人もいない。一九九六年、三千人の人がシカゴの警察官の暴力乱用について告訴したが、それによって解雇されたものはいない。サンフランシスコで一九九〇年から九五年までの間に発生した殺人事件で、警察官の発砲によって死者が出た事件は百件につき平均四・一件あった。サンフランシスコにおける警察官に対する訴訟事件は毎年千ないし二千件に達しているが、公務執行中の発砲で起訴された警察官は一人もいない(注4)。ここ五年来、連邦職員の腐敗、野蛮な行為、およびその他の罪名で刑を言い渡されたもと司法関係者は合計七百五十六人となって、記録的数字となった。また、連邦刑務所で服役したもと司法関係者は、一九九四年の百七人から九九年の六月には約六倍の六百五十五人に増えた(注5)。

 アメリカは「自由の大地」であることを自らの誇りとしているが、収監されたことのある者の全米の人口に対する割合は世界でもトップである。米司法省司法統計局が昨年発表した数字によると、九八年にアメリカで服役中、執行猶予中、および仮釈放中の成人犯罪者は成人総人口の三%の五百九十二万人に達し、三十四人につき一人の犯罪者がいることになる。そのうちの百八十二万人は現在各州あるいは連邦刑務所に服役中で、一九八五年末の七十四万四千人より倍以上も増えており、史上最高の数を記録している(注6)。一九八五年から九八年までの間に、服役者の数は毎年七・三%の割合で激増し、収監率は倍増して、収監されている者の数は十万人につき三百十三人から六百六十八人に増えた。AFP通信が今年二月十六日に米司法省のデータを引用して伝えたところによると、今年二月十五日現在におけるアメリカの刑務所に収監されている受刑者の総数は二百万人に達し、全世界の犯罪者総数の四分の一を占め、世界一となっている。

 刑務所で受刑者は脅えきっており、暴力沙汰が常時発生し、受刑者の待遇も悪い。一九九〇年から九七年までの間に、アメリカにおける受刑者の平均刑期は二十二カ月から二十七カ月に延び、釈放された受刑者の割合は三七%から三一%へと下がった。また、仮釈放された後に新たに罪を犯して再び刑を言い渡されたものは三九%増え、新たな犯罪者は四%増えた(注7)。一九九八年十二月三十一日の時点において、アメリカの州刑務所の服役囚の定員オーバーは一三%から二二%に、連邦刑務所では二七%にまで達し、三十三の州刑務所の服役囚定員オーバーは百%に達していた(注8)。『ニューヨーク・タイムズ』紙の昨年四月の報道によると、ニューヨーク州ナッソー郡の刑務所で受刑者の多くに激しい暴行が加えられていることが人びとを驚かせ、殴られた人の中には死に至ったものも多かったが、十数年このかた罪を問われた刑務官は一人もいなかった。アメリカではまた、獄中で老衰死する受刑者の方が刑期満了で出獄する人よりもはるかに多い。八〇年代の初めのアメリカにおける老人の服役囚の数は九千五百人ほどであったが、今では三万六千人余りにまで激増し、二十二万人余りの受刑者が十年以内に老人の域に達することになる。

 アメリカの刑務所当局は利益を得るために受刑者を労働力として大量に使い、服役囚たちに支給される金は一日二十三セントから一ドル十五セントと幅はあるが、現在のアメリカにおける最低賃金は時給五ドル十五セントである。『ボストン・グローブ』紙の昨年九月二十六日付の報道によると、九十四カ所の連邦刑務所で服役している受刑者が米司法省管轄下の会社で電子部品、家具、アパレルおよびその他の製品の生産に従事させられ、その会社の一九九八年における売上高は五億四千万ドル近くとなった。アメリカのある刑務所ではすでに料金徴収を始めており、受刑者は入獄するだけではなく、入獄期間の費用を支払わなければならなくなっている。八〇年代には安い労働力と高い利潤を国外に求めていた企業も、視点を変えて百八十万人の受刑者の労働力を利用するようになったのである。アメリカの二つの会社は政府機構と契約を結んで百カ所余りの刑務所に収監されている十万人近くの受刑者の管理を請け負い、毎日頭割りで料金を徴収した。一人の受刑者の食費や居住費に管理費を加えると一日三十五ドルになり、受刑者の数が減らない限り契約期間内にこれら二社の毎年の総収入は千二百七十八万ドルに達することになる(注9)。

 アメリカには政治犯が一人もいないと、アメリカは自ら公言している。しかし、アメリカの『ウォーカーズ・ワールド』誌の昨年四月二十九日の報道によると、アメリカでは少なくとも百五十人の政治犯が収監されているという。その多くは六〇年代末から七〇年代初めにかけて、米連邦捜査局(FBI)の防諜プログラム「コインテルプロ」のために投獄された人たちである。自衛権を行使し抑圧に反抗するいかなる被抑圧者の運動や東南アジアの戦争においてアメリカに反対する運動、およびプエルトリコの独立を支持する運動などのすべてがコインテルプロの攻撃目標となった。一九六七年五月から六九年十二月の間だけでも、コインテルプロによって逮捕されたブラック・パンサー党のメンバーは七百六十八人を下らない(注10 )。

 アメリカが標榜している民主主義は、もともと少数の金持ちのためのものである。一九九八年にアメリカで出版された『議会買収  特殊な利益がいかにあなたの生命、自由と幸せを求める権利をかすめ取っているか』という本では、米連邦議会はすでに特殊な利益集団の道具になっていると指摘されている。同書に列挙された例によると、一九八七年から九六年までのアメリカの五百の大企業が連邦議会の政府活動委員会を通じて議員たちに少なくとも一億八千二百万ドルを寄付し、民主、共和両党に七千三百万ドルに達する政治献金を提供したという。同じ期間にいくつかの大手たばこ会社が行った連邦議会議員と二大政党に対する「献金」は三千万ドルを上回り、その見返りとして連邦議会は大手たばこ業者に優遇措置を取った。また、保健・医療関係の企業も議員に七千二百万ドルを上回る寄付を行い、議会は大中企業がその従業員の健康保険費用の企業全体のコストに占める割合を一九八〇年の五四%から九三年に二〇%にまで引き下げることに協力した。銃による事件も後を絶たないが、アメリカの銃協会は二カ月間に百五十万ドルの遊説費用を使うことを通じて、議員たちを自らの目論見通りに操り、アメリカの大多数の人が強く支持し切望している銃取締法案を否決に持ち込むことに成功した。こういったことのため、アメリカの民衆の政治参加の意欲は日々にしぼんでいったのである。一九八八年のアメリカにおける中間選挙の投票率はわずか三六・一%で、投票率が下降する傾向にあったここ三十年のうちでも最低の比率となった。三十六の州で、投票率は一九九四年と比べていずれも低いものとなった。共和党支持の有権者の投票率は四・三ポイント下がり、民主党支持の有権者の投票率も二・一ポイント下がった。

 アメリカには報道の自由があるとアメリカは自ら誇吹しているが、アメリカのメディアはすでにアメリカの「国家権力の資源」および為政者が民意を形成する宣伝の道具となっている。CNNのコソボ問題報道の内容に関する統計を分析したところ、CNNのすべての報道の中で片方の言い分だけによるものが六八・三%を占め、しかもそのニュースソースはアメリカ政府筋の手によって厳格にコントロールされていたことが明らかになった。統計によると、そのニュースソースの五〇%がアメリカ政府筋発表の情報からであり、二六・五%と一四・七%はそれぞれ北大西洋条約機構(NATO)軍側と「コソボ解放軍」および国外に逃亡したアルバニア系難民が提供した情報であった。ある全国規模の調査の結果によると、記者の言葉を信じる人は二%、テレビのニュース番組を信じる人は五%、テレビの取材番組のキャスターに対する信頼度の比率は一%でしかないことが判明した(注11)。

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