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99年の米国人権記録
 
脅かされる市民的、政治的権利
経済的、社会的権利の状況は深刻
容易に解決されない人種差別
侵害を受ける婦女子の権利
他国の人権を横暴に侵害
中国人権発展の50年
「人権は主権を上回る」という主張に反論
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五、他国の人権を横暴に侵害

 他国の人権を侵害する面でのアメリカの悪行は、数えきれないくらいある。アメリカには長い間放置されたままの「つけ」があり、それらは昨年続けざまに暴露された。昨年の三月、四百人のカナダ人がアメリカの受刑者の血液を使っていたために被害を受けたカナダ全国の千人余りの人びとを代表し、アメリカの裁判所に対して訴訟を申し立てて損害賠償を求め、ここ数年来国境を越えた最大の訴訟の一つになった。今年二月二十四日、カナダ通信社はカナダ保健省のある覚え書きを引用し、アメリカの血液製剤管理当局はこれらの血液製剤が刑務所からのものであり、安全ではないためにすでにアメリカでは使用停止措置が取られていることを輸入業者に通知しておらず、これらの血液製剤を使った千人余りのカナダ人の中にはすでに死亡している人も多くいると伝えた。伝えられるところによると、アメリカでは一九八〇年に多くの同性愛者と麻薬常用者の受刑者の血液を利用するとHIVに感染する恐れのあることに気づいていたが、それでも受刑者の血液をカナダ、日本、ヨーロッパおよびその他の国に長期にわたって輸出し、それによって非常に多くの人がHIV、C型肝炎などの疾病を患ったということである。当面の推定によると、北米とカリブ地域だけでもこれらアメリカの刑務所からの「黒い血液」の被害者は一万人を越えている。四月六日付の『ロシースカヤ・ガゼータ』誌は、日本の真珠湾攻撃の後でアメリカは空前の規模で日系アメリカ人を捜査、検挙し、十二万人余りの日系人がいかなる告発もなしに捕らえられ、人跡まれな砂漠に建てられた強制収容所に入れられ、第二次大戦が終わってもそのまま拘禁が続けられたことを暴露した。六月二十二日、香港の『南華早報』紙は、ベトナム戦争期の一九六一年から七一年までの間に、アメリカはベトナムの農村の非武装地帯に四千二百万リットル余りの化学兵器「枯葉剤」やその他の除草剤を散布し、約五百万のベトナムの人たちが今なおひどい後遺症に苦しんでおり、その枯葉作戦のために六十万人が重病を患ったと推定されると報じた。十月初め、AP通信や『ニューズウィーク』誌などのメディアはアメリカの老兵と生存者の証言を引用し、一九五〇年七月にアメリカ軍が朝鮮戦争初期にソウル近郊の老斤里(ノングリ)という村で女性や子供を含めた数百人の難民に対し機関銃による大規模な虐殺を行ったことが、国際世論に広く注目されていることを暴露した。また、十月六日付のロイター通信の報道は、南アフリカ共和国のアパルトヘイト時代における黒人に対する細菌と化学戦争のプロジェクトは、アメリカ政府の生物化学プログラムを基礎として始められたものであったと発表した。十月二十五日、イギリスの『ニュー・ステーツマン』誌はカナダの二人の学者の新著『アメリカとバイオ戦争――冷戦初期の秘密』を引用し、アメリカは第二次大戦中に中国で生物兵器の人体実験を行っていた日本の戦犯を大戦後ひそかに赦免し、その実験結果を利用して朝鮮戦争で中国と朝鮮に対して実際に細菌兵器を使用したという「恥ずべき過去」を暴露した。前述のことは、ほんの氷山の一角にすぎない。

 古いつけはまだ清算されておらず、新たなミレニアムに入った今年、アメリカが他国で人権を侵害した新たな醜聞が公にされた。今年一月十三日、コソボ平和維持部隊(KFOR)の米陸軍兵士のフランク・ロンギ二等軍曹はアルバニア系住民のある幼い少女に性的暴行を加えた上で殺害し、コソボのアルバニア系住民の大きな憤りを招いた。また、日本の沖縄に駐留している三人のアメリカ軍兵士が一九九五年に日本人少女に乱暴して民衆の大規模な抗議を誘発したのに続き、今年一月十四日にも沖縄普天間基地所属の米海兵隊上等兵が沖縄市内のディスコで女性に乱暴しようとし、国外に駐屯するアメリカの軍人が人権を侵害した今一つの実例となった。

 アメリカの軍事費の支出は世界一である。アメリカにおける昨年の実際の軍事費は、欧州連合(EU)、日本、ロシア、中国の軍事費の合計のほぼ一・五倍に相当する二千八百七十九億ドルに達した。今年のアメリカの軍事費予算は、アメリカが八〇年代中期に「スターウォーズ」を繰り広げ、ソ連と大規模な軍備競争を行っていたころの最高額の二千九百十一億ドルを上回る三千億ドルに達している。アメリカの武器弾薬の売却も一向に衰える様子を見せず、一九九一年から九八年まで八年続いて世界一の武器弾薬供給国となった。

 アメリカはその強大な軍事力に頼って、国際社会の至る所でやたらと武力を行使し、他国の主権と人権を侵害してきた。九〇年代以降だけでも、アメリカが対外的に武力を用いた回数は四十回余りに達している。昨年、アメリカを主導とするNATOは国際法の準則を顧みず、「人道主義的損失の防止」という旗印を押し立て、国連安保理を公然と無視し、主権国家のユーゴスラビア連邦に対して七十八日間にわたる狂気じみた無差別爆撃を続け、第二次大戦後のヨーロッパで最大の人道主義的災難を引き起こした。アメリカを主導とするNATOは戦闘機延べ三万二千機を出動させ、二万一千トンの爆弾を投下したが、その量はかつて広島に落とした原爆の四倍に相当するものであった。また、クラスター爆弾や劣化ウラン弾など国際法が使用を禁止している武器、および電磁パルス爆弾やグラファイト爆弾などの破壊力が極めて強い新型兵器をも使用し、それによってユーゴスラビアの二千人余りの罪なき非戦闘員が命を落とし、六千人余りが負傷し、百万近くの人が路頭に迷い、二百万人余りが生計の道を失った。空爆はユーゴスラビアの生産と生活の施設を破壊し、それによって失業者数は三三%増加して、二〇%の人が貧困ライン以下での生活を強いられ、百五十万人の子供が学校へ行くことができなくなり、直接の経済損失は六千億ドルに達し、ユーゴスラビア連邦とヨーロッパ全体の生態環境は長期にわたって壊滅的影響を受けた。戦争中に、アメリカを主導とするNATOはまた横暴にも中国の在ユーゴスラビア大使館をミサイルで攻撃し、中国の新聞記者三人を殺害し、大使館の建物にもかなりの損傷を与え、中国の主権と人権をゆゆしく侵害した。

 アメリカは国際人権規約に加盟し、それを尊重するといった面では、一貫して悪い記録を保っている。アメリカは「児童の権利条約」に、ソマリア以外では唯一加盟していない国で、世界でも数少ない「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」に加盟していない国の一つである。アメリカが国際人権規約の「経済的、社会的および文化的権利に関する規約」に署名してから二十三年たつが、今なおこの規約を批准していない。昨年六月八日に米州機構(OAS)の加盟国は「アメリカ大陸の身体障害者に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」に署名したが、アメリカは同条約に署名しなかったいくつかの国の一つである。アメリカは一貫して国際法の優先適用権を承認せず、完全に国内法に基づいて国際人権規約に対し、多くの保留、声明、解釈を行っており、いくつか規約の目的に背く保留さえしている。すでに批准したかあるいは加盟している国際人権規約に対しても、アメリカ連邦政府はそれぞれの州の自由な行動に任せて、全国で実行すべき義務を引き受けることを拒み、規定通りに実行状況の報告を直ちに提出することさえせず、国連の関連機構の批判と審議の意見に消極的に対応している。

 アメリカの人権記録はこれほどまでに好ましいものではないのに、それでもアメリカは「世界の人権の裁判官」たろうとして毎年「人権レポート」を発表し、その他の国に対してやたらと批評や指図をしている。アメリカ政府はまず自らの人権問題を正視し、自分のことを少しでも改善するべきで、人権を利用して他国の内政に干渉することばかりに熱中していてはならないのである。

注釈:

1 ロイター通信、一九九九年四月二十二日電。

2 AP通信、一九九八年四月十六日電。

3 DPA通信、ボン、一九九九年五月十日電。

4 米『ウォーカーズ・ワールド』紙、一九九九年三月二十五日。

5 米『「USAトゥデー」、一九九九年七月二十九日。

6 米『フューチャーリスト(未来学者)』誌、二〇〇〇年一月号。

7 米『シカゴ・トリビューン』紙、一九九九年三月二十二日。

8 米『フューチャーリスト(未来学者)』誌、二〇〇〇年一月号。

9 米『インサイト・ウィークリー』誌、一九九九年五月四日。

10 米『ウォーカーズ・ワールド』誌、一九九九年四月二十九日。

11 米『ボストン・グローブ』紙、一九九七年三月十八日。

12 米『ニューズウィーク』誌、一九九九年九月二十日。

13 ロイター通信、ワシントン発二〇〇〇年一月十八日電。

14 『ワシントン・ポスト』紙、一九九九年八月三十日。

15 ロイター通信、ジュネーブ発一九九九年七月十四日電。

16 エフィー社、ニューヨーク発一九九九年三月三日電。

17 AFP通信、ワシントン発一九九九年十二月十六日電。

18 ロイター通信、二〇〇〇年一月二十日電。

19 エフィー社、サンフランシスコ発二〇〇〇年一月電。

20 AFP通信、ワシントン発一九九九年十二月十六日電。

21 AP通信、ボストン発一九九九年十月二日電。

22 エフィー社、ワシントン発一九九九年九月二日スペイン語電。

23 エフィー社、ワシントン発一九九九年三月十七日電。

24 AP通信、ワシントン発一九九九年五月十四日電。

25 AP通信、ボストン発一九九九年十月二日電。

26 『ニューヨーク・タイムズ』紙、一九九九年一月五日、エフィー社、ワシントン発一九九九年六月二十二日電を参照。

27 エフィー社、ニューヨーク発一九九九年三月十七日電。

28 『USAトゥデー』紙、一九九九年四月十四日。

29 AP通信、一九九九年十一月二十三日電。

30 英『エコノミスト』誌、一九九九年八月二十八日。

31 AFP通信、パリ発一九九九年三月四日電。

32 英『エコノミスト』誌、一九九九年二月二十日。

33 米『フューチャーリスト(未来学者)』誌、一九九九年十二月号。

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