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中国WTO加盟

 
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中国のWTO加盟には、更に3つのステップが必要
――世界貿易機関研究会副会長張漢林

 中国対外経済貿易大学副教授であり、世界貿易機関研究会副会長兼事務局長でもある張漢林氏は19991115日、中国のWTO加盟に必要な次の3つのステップについて、記者に向かって次のように説明した。

1. EU、日本、カナダ等の国とサービス貿易について、また、その他の発展途上国と商業、サービス市場についての交渉を行なう。11月下旬に、WTOの主要なメンバーおよび中国の主な貿易パートナーが参加する、多国間貿易交渉がジュネーブで行なわれるが、中国はその交渉に参加する可能性がある。

2. 規則によると、一つの国家がWTOに加盟する場合、WTO各加盟国の国会或いは立法部門の承認が必要となる。中国のWTO加盟についても、このような手順を踏む必要がある。中国と他の国との協議は、各国の立法部門の承認を得た後、初めて効力を持つ。

3. 一つの国家のWTO加盟プロセスを見ると、中国はWTO各加盟国と、権利、義務問題について合意した後、議定書の作成段階に入る必要がある。作成終了後、WTOの部長会議において投票が行なわれ、3分の2以上の賛成票を得てから30日目、中国は初めてWTOに加盟できる。

この「双刃剣」を立派に取り扱う
――国家知的所有権局局長姜頴

 1115日に、中米両国政府は北京で中国が世界貿易機関に加盟することに関する協議を締結し、国際社会において極めて大きい反響を呼んでいる。知的所有権は世界貿易機関の内容の一つで、このため、記者が姜頴国家知的所有権局局長にインタビューした。

 姜頴は、世界貿易機関の協議の管轄範囲の内、貿易に関係のある知的所有権協議が貨物貿易多国協議及びサービス貿易総協定とともに、すべての締約国を制約する主な内容の一つになる。中国が世界貿易機関に加盟した後、知的所有権の領域における権利と義務を全面的に引き受けるべきで、これはわが国の知的所有権事業の発展にきっと深い影響を及ぼすであろうと述べた。

 この影響というのはまず、われわれが引き受けた貿易に関係する知的所有権協議に規定されている権利と義務に表わすであろう。協定に従がって、われわれは協定の要求に適応するため、まず関係する知的所有権の法律を引続き完全しなければならない。特許法を例とすると、1992年の修正を経て、保護範囲と保護水準の面において、基本的に協定の要求に適応している。

 次に、協定により、わが国は他の締約国と知的所有権の領域で紛争が起こった際、世界貿易機関の統一の紛争解決規制を適用することができる。この紛争解決規制は、過去に極少数の先進国に常に勝手放題に利用された片側報復の行為を減らし、またはある程度抑制することに役立ち、先進国と知的所有権の領域で紛争が起こった場合に、協議の枠組内で多角交渉を通じて、紛争を解決することに役立つ。一方、わが国の知的所有権の保護に対しより高い要求を提出した。もし締約国の知的所有権に対し、有効な保護を提供できなければ、享有すべき特恵待遇を中止される可能性があり、交差報復やこの領域を越えた報復を受ける可能性もある。したがって、わが国の知的所有権の実践状況から見れば、知的所有権の保護を強めること、特に偽り、海賊版行為に対し有効かつ有力的な打撃・制裁するのは、既に世界貿易機関に加盟した後に履行しなければならない義務になっているし、もちろんこれは社会主義市場経済を建設・完全するのに必然的な要求でもある。

 それから、世界貿易機関加盟により、わが国の知的所有権事業に対するもう一つの重大な影響、或はわれわれが直面している重大な任務というと、世界貿易機関に加盟した後の情勢に適応できるため、迅速に、大幅にわが国の企業・事業組織の知的所有権をマスター・運用する能力と水準を向上しなければならないことである。世界貿易機関に加盟した後、引き受けた義務を全面的に履行しなければならない。特にWTOの規定により関税を下げ、国内市場を開放しなければならない。これは、わが国の企業に対しより大きい範囲で、より深い程度で、国際競争に参与するよう要請した。このような情勢の下で、企業が生存・発展したければ、技術の進歩・技術の革新の面に力を入れなければならない。市場経済の下で、技術の革新と進歩は、より多く知的所有権に依拠し、知的所有権を運用することによって激励・保護されなければならない。企業はよりよく知的所有権をマスター・運用し、市場競争に参入することができれば、より多くの主導権も獲得できる。そうでなければ、技術、経済面における先進国との差がもっと拡大され、われわれは非常に不利な立場に置かされるであろう。要するに、わが国の企業・事業組織が知的所有権保護をマスター・運用する能力・水準を迅速に、大幅に向上させるのは、もう既にわれわれが直面している一刻も猶予できない重大な任務になっている。

長所を学び自己の短所を補う
――情報産業部部長呉基伝

 呉基伝情報産業部部長は記者の取材に対し、「中国のWTO加盟は、中国の情報産業界にそれほど脅威を与えるものではない。というのも、我が国の情報産業はある程度の規模と実力を備えており、また多くの優秀な人材を抱えているからである。中国市場が絶え間なく拡大するにつれて、引続き管理を強化するといった前提の下では、WTOへの加盟は、良いニュースであるということが出来る」と強く語った。

 中国のWTO加盟後の情報産業界の展望について、呉基伝は「WTO加盟について、中国情報産業界の立場から述べると、最大の相違点として次のようなことが上げられる。以前は、電信サービス業における外資参入は禁じられていたが、加盟後は、電信サービス業が外国企業に開放されるという点である。これにより、中国電信サービス業の発展にはチャンスがもたらされ、同時に圧力にも晒される」と語った。

 このチャンスという点について、呉基伝は、以下のように考えている。優れた管理経験をもたらし、外資利用の機会が拡大される。しかし同時に、残念ながら、外国の進んだ管理規定や管理方法を学ばなければならない。これにより中国の電信サービス業の発展およびサービスの向上は、必然的に促進される。

 同時に、真剣に研究し解決しなければならない問題について、呉基伝は、次のように語った。政府は、開放後の電信サービス業に対する監督を強化し、システム建設を強化し、順序化し、関連規定に基づいた競争を促さなければならない。また同時に、外国の技術の導入と参考について注目し、我が国の状況に合わせて、長所を学び自己の短所を補わなければならない。社会主義における市場経済体制の管理および運営システムを作り上げ、完全なものとすることが重要である。

中国「WTO加盟」へ向けた難関を突破
──龍永図・対外貿易経済合作部主席協議代表

 中米が「WTO加盟」について双方協議することで合意したというニュースは、社会のあらゆる業界において大きな反響を引き起こしている。今回の協議をいかにして全面的かつ客観的に取り扱うか? 記者は、龍永図・対外貿易経済合作部主席協議代表えお訪れ、この問題についてインタビューを行なった。

 長年にわたり、中国「WTO加盟」グループの重要なメンバーであった龍永図代表はこの時、冷静であると見受けられた。彼は、今回の中米の合意は、13年に及ぶ協議過程において鍵となる一歩であり、難関を突破したと言うことができると述べた。また同代表は、協議への署名は、両国の指導者とりわけ中国側高官の、遠大な視野を有するリーダーとしての素質と政策決定能力を現しており、長期にわたり中米関係における懸案事項となっていた「WTO加盟」問題は、新世紀を迎えるという重要な歴史的時期に、解決することが出来たと述べ、以下のように語った。

 中米関係は多くの紆余曲折と困難を経験している。今回双方は厳しい協議を経て署名へと至った。このことは、中米関係の更なる改善に貢献し、また政治体制、イデオロギー、価値観などの面において相違点があるにもかかわらず、両国が戦略的立場に立ち、平等相互利益の原則に基づき、相互に尊重し合い、小さな違いにはこだわらず大局で合意するという精神をもって、重大な問題についても協力が可能であることを示している。米国側代表団は米国議会において、中国に対し永久的な最恵国待遇を与えるという決議を一日も早く通過させ、中米貿易関係を健全な方向にへと導き、安定的な発展軌道に乗せることにより、中米貿易における政治的問題点を大きく減らすことができる。

 今回の協議の成果は、中国の改革開放を堅持し世界経済の主流に調和しようとする決意を、改めて認識させるものである。経済グローバル化という大きな流れおいて、もし中国が国際貿易規則の制定に効果的に参加できないのであれば、中国自身の経済グローバル化への進出も妨げられるであろう。間もなく開始される多角的貿易新ラウンドは、多くの新しい国際貿易規則を制定するものであり、中国の参加は、発展途上国の発言を強化させ、新しい規則をバランスのとれたものとし、発展途上に更なる利益をもたらすものとなる。

 今回の協議の焦点である市場開放に話が及んだ際、龍永図代表は、以下のように述べた。

 開放は譲歩ではない。たとえアメリカと協議を行なわないとしても、我々は開放の分野を絶えず拡大していかなければならない。対外開放は基本的国策の一つであり、過去20年にわたる現実から見ても明らかなように、早期に開放された業界ほど発展が速い。国内企業の多くは合資の下、たくましく成長している。外資の利用は我々に衝撃を与えたが、逆に一層多くの利益をもたらしており、競争の中で発展して来たと言える。今年我が国の外資導入は減少したが、今後外資投資の新分野を増加させ、とりわけ科学技術分野において発展の潜在力を持つサービス業の更なる開放は、当面の外資減少傾向を変化させ、導入資本の質とレベルを向上させるのに有利である。この他、協議を踏まえて、中国は国際規則に基づいた行動をとるが、これは譲歩ではない。規則の遵守は、責任ある国家として当然の義務である。もしこれを譲歩と呼ぶのであれば、WTO加盟に携わる全てのメンバーが譲歩したという事になる。国際貿易において、信頼問題は核心的問題の一つであり、規則に従って行動することは、投資環境を完全なものとし、海外投資家の信頼を大きく強化し、競争を更に透明なものとする。

 開放そのものを恐れることはない。肝心なことは、開放において原則を厳守し、管理を行ない、条件を整えた開放を行なうことである。中米双方は相互開放の利益のもと、合意に達しており、我が国のみが開放を行なったわけではない。「WTO加盟」後は、他の国も同等の条件下で、中国に向けて市場を開放するのだということも見逃してはならない。これは互いの利益に結びつくことである。

 中国の「WTO加盟」は、我国にWTOという「経済の国連」において然るべき席を獲得させるものである。中米合意の達成により、最難関は超えることができたと言えるが、中国は、EU、カナダなど23WTO加盟国とは協議を締結しておらず、今後も難しい作業が未だ残っていると言える。

中国のWTO加盟は、外資系投資企業にとってチャンス
――
タイの正大グループの謝国民取締役

 中国のWTO加盟について、中国とアメリカ、中国とカナダが合意に達したことは、世界経済へと融合する中国経済の歩調を速めるものとなった。WTOへの加盟は、新世紀の中国の改革開放にとって、外資利用など、深遠な影響を与えるものとなるであろう。外国人投資家は、WTO加盟後の中国への投資をどのように考えているのであろうか。記者は先ごろタイの正大グループの謝国民取締役を訪れ、インタビューを行なった。

 謝国民氏はタイ国籍の中国人で、穏やかで立ち振るまいも上品である。父親の謝易初氏は1922年、広東省汕頭から南洋群島へ渡り、バンコクにて正大荘菜種行(正大菜種農荘)を設立した。1960年代以降、正大はタイ国において最大の、世界でも有名な農牧業多国籍グループへと成長した。

 話題は、投資についてから始まった。

 記者:正大は最も早く中国へ投資した多国籍企業の一つであり、また過去中国で最多の投資プロジェクトを行なっており、その規模も最大であり、成功した外国企業の一つでもあります。また、世界の多くの国に投資しています。投資と貿易の面から見て、中国のWTO加盟について、ご意見を聞かせて下さい。

 謝国民氏:まず最初に、中国のWTO加盟は良いことである。中国のGATT復帰およびWTO加盟のための交渉は、既に13年も行なわれてきている。交渉は順調ではなかったが、中国の対外開放のペースが遅くなったことはない。13年前、中国において外国企業による投資はまだ少なく、対外貿易もあまり多くはなかった。中国は現在、発展途上国の中でも最も大きな外資誘致国となり、貿易量も世界第11位となった。特に1990年以降、中国のサービス業が次第に開放され、全体的に対外開放のレベルも高くなった。

 残念なことに、WTOのメンバーではないため、中国は一部の利益を享受できないでいる。例えば、正大グループが中国で投資し生産された鶏肉製品は、アメリカへ輸出することができない。この2年間EUへも輸出できなくなっている。我々の製品は検疫基準に達していないと言われているからである。相手国がダメと言ったらダメで、理屈をもって説き伏せる場所もなく、紛争の機能を利用して解決できるわけでもない。実際、我々が中国で生産した輸出製品には問題はなく、19979月まで、EUへの輸出もたくさん行なってきたし、日本へもずっと輸出している。我々がタイで生産した鶏肉も今まで通りEUに輸出している。また、中国製品はたびたび外国の反ダンピング運動に遭遇しているが、企業1件ずつと対応していくしかない。受身の立場にあり、損失も大きい。WTO加盟後、中国が国際経済貿易活動を行なうにあたり、外部環境は更に安定的なものになり、中国へ投資する外国人投資家の自信も増強されるであろう。

 記者:大手国際グループのリーダーとしての長年にわたるビジネス経験を根拠に、中国WTO加盟によるマイナスの影響をどう見ていますか。

 謝国民氏:マイナスの影響はもちろんある。つまり条件が変わるのである。関税が下がったり、外資の進出が多くなるなど、国内市場での競争は更に激しくなる。人口が多く、国営企業が多い中国にとっては、難しいことかもしれないが、カギは政府がいかに問題を掌握するかにもかかっている。開放はするが、いきなり全部を開放してしまうのではない。政府は監査・管理を強めなければならない。WTO加盟により、全ての問題が一度に解決するというのは無理なことであるが、国内経済が打ちのめされることも絶対にあり得ない。タイは既にWTOのメンバーであり、WTOの構成員の中には、経済発展のレベル、実力などの点で中国に及ばない国もたくさんある。しかしWTO加盟によって打ちのめされた国はない。

 記者:正大が中国にて投資を行なってから、もう既に20年が経ちますが、アジア金融危機が正大へ与えた影響も少なくないと思われます。中国がWTOに加盟した後、同グループは中国における投資戦略の調整を行ないますか。

 謝国民氏1979年に、我々兄弟3人は父親に率いられ、広東省で深せん特区において初めての外資系投資企業を創立した。20年間、正大は中国全土にわたって投資を行なっている。昨年末までで、中国国内で行なわれた投資プロジェクトは合わせて100件に達し、企業の年末における総資産は42億米ドル、売上は約36億米ドルに達している。1986から1998年の間、中国にある正大の企業は4億米ドル近い税金を納めており、利潤の大部分は再投資されている。これは中国における我々の投資が、長期的なものであることを表している。

 アジア金融危機は確かに正大グループに打撃を与えた。正大グループは主要業務を確保するため、経営範囲を縮小したり、戦略調整を行なったりした。これは正常なことである。昨年、正大の業績は依然としてタイの100強企業のトップに名を連ねている。タイにおける正大の電子業も、インドネシアにおける飼料業も成長を続けている。

 正大の根は中国にある。20年間、様々な困難に出会ったにもかかわらず、我々が動揺したことはない。ケ小平氏の提唱した改革開放に対し、自信を強めているからである。中国はWTOに加盟した後、外資系企業投資のため更に良い環境を提供してくれるであろう。正大グループは中国において、農牧業科学研究開発、生産加工、製品販売、ファーストフード店、便利店、スーパーマーケット・チェーンなど民生事業を更に増強し開拓しなければならない。

 記者:農業を軸とする正大グループは、基礎がしっかりしています。WTO加盟後、中国の農業は新しい情勢に直面すると思われますが、これについて、正大は大いにやりがいを感じていますか。

 謝国民:そのとおり。中国農業を発展させ、農民を豊かにするために、現代化、科学化、市場化を実現させることは重要なことである。そのため、農業の対外開放を拡大し、海外の資金、技術、管理、経営メカニズムを充分に取り入れ、外国の農業発展の成功経験を参考とし、中国農業の競争力を向上させなければならない。

 中国農業の科学研究力はとても強く、人材も成果もある。優良品種は普及しがたく、生産力へと変化させることは難しい。農民は良い品種と良い生産技術を得ることができず、何を生産すべきか、どのように販売すれば良いのかさえも分からない。農業企業の責任として、各方面を有効的にリンクさせ、科学研究員に研究費などを提供し、その研究成果を直ちに実用技術へと転化させ、再投資による大規模な商品化生産を行なうこと、農民が生産のための資金と先進技術を獲得できるよう援助し、その製品の販売ルートを開拓し、最終的に農民の収入を増加させることが必要である。

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