一週刊  第83号  2008年07月31日  
 
 

  少年の肥満が心配

 
 

  中国の次の世代に関心を寄せる活動委員会はこのほど、教育省などが共同で行なった少年の体質や健康についての調査の結果を公表しました。肥満や近視は子供たちにとって重要な問題となっています。特に肥満はますます際立って来ました。今回の調査では31の省、市、自治区の6歳から22歳までの38万人が対象となりました。

 肥満が加速

 食べるものや着るものに心配していた時代の記憶がまだ消えないうちに、肥満問題は人々の健康を損なう重大な公共衛生問題となってきました。肥満問題は青少年に顕著で、肥満になる速度も成人より速いのです。

 都市部の7歳から22歳までの男子のうち、標準体重超過と肥満の検出率はそれぞれ13.25%と11.39%で、前回より1.4%と2.7%上昇しました。女子は、それぞれ前回より0.7%と0.9%上昇し、7.72%と5.01%となっています。

 北京では、肥満問題が深刻で、男女の標準体重超過と肥満の検出率はそれぞれ27%と19.5%で、カナダやオーストラリアなど先進諸国を上回っています。小学校の男子生徒の肥満率はアメリカの1990年代初期の白人児童の水準に近づいています。

 中国疾病予防抑制センター栄養・食品安全所の馬冠生研究員によりますと、世界的に見ても、ここ20年、肥満の少年や児童の数が急速に増えつつけています。

 中国では、2000年以後、一部の豊かな農村地区でも、肥満問題が表れ、2005年までの間、肥満人数は急速に増加しました。中国の青少年の肥満発生はアメリカより20年遅れたものの、肥満が増える速度はより速いのです。

  肥満の原因は「動かない生活」と食習慣

 肥満の原因について、中国疾病予防抑制センター栄養・食品安全所の馬冠生研究員は、「遺伝的要素は肥満を誘発する重要な要因だ。しかし、遺伝的要素は相応な条件の下でしか、役割を果さない。大多数の肥満は遺伝と環境の2つの要因が重なったもので、カロリーの過剰摂取や不健康な飲食習慣、運動不足なども肥満を招く重要な要因である」と説明します。7月7日午後、記者は北京市朝陽区甜水園にある洋食のファーストフード店を訪れました。店内は満席で半数以上は子供です。洋食のファーストフード店はここ数年、中国で盛んになり、油をたっぷり使った高脂肪、高カロリーの食品は子供たちの心をとらえています。

 北京大学児童青少年衛星研究所の季成葉所長は、カロリー摂取の不均衡は肥満を招く重要な原因の一つだと見ています。また、近代化によって、動かなくても不便のない生活様式に変わってきました。例えば、エレベーターや自動車、テレビを見たり、ゲームで遊んだりすることはこれまでの階段を上り、歩き、自転車に乗る、スポーツをやるなどの生活スタイルに取って代わりました。

 現在、高脂肪、高糖分、高塩分の食品広告はいたるところにあり、食品メーカーは包装や広告などを利用して、子供たちにこうした食品をより多く買ってもらおうと働きかけます。食品メーカーは多くの利益を得ますが、肥満症の蔓延を招きました。馬冠生研究員は「少年の肥満を誘発する各要因は肥満症にかかりやすい環境を作りだした。こうした環境の中に生活している子供は肥満になりやすい」と強調しました。

 

 

(中国国際放送局日本語部より)

 

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