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Vol.19(2009/04/5発行)

【特集】

中国の経済発展と日中経済関係シンポジウムが北京で開催

開幕の言葉を述べる中国駐在日本大使館の泉裕泰公使。会議を司会する日本・内閣府経済社会総合研究所総括政策研究官・杉田伸樹氏。雷小峰

 3月28日午後、日本・内閣府経済社会総合研究所が主催した「中国の経済発展と日中経済関係シンポジウム」が北京の王府半島ホテルで成功裏に終了した。会議の終了時は日本の元経済企画庁長官の堺屋太一氏(日本内閣特別顧問、上海万博の日本側民間総顧問)が閉会の言葉を述べた。日中両国から経済研究専門家や学者60人余りが今回のシンポジウムに参加した。

 中国の改革・開放以来、経済が驚くべき発展を遂げると同時に、現在の金融危機の背景の下でも大きな影響を受けている。今回のシンポジウムは世界金融危機が勃発後、拡大を続ける中で開催されたもので、どのように中期的・長期的な持続可能な発展を維持するか、どのように構造改革を行うか、どのように「三農(農業、農村、農民)」と失業問題を解決するか、どのように中日・アジアの通貨協力または実質的な経済統合を促進するかといった中国が直面する一連の問題をめぐって、日中両国の経済発展を研究する専門家を招待して共同で討論を行った。

 会議は日本の内閣府経済社会総合研究所総括政策研究官の杉田伸樹氏が司会し、在中国日本大使館の泉裕泰公使が出席して祝辞を述べた。公使は祝辞で、今回の大会が日中両国の経済発展や友好交流の促進に貢献することを希望すると同時に、この大会の順調な開催に祝意を述べた。主題講演を行う日本の元経済企画庁長官、日本内閣特別顧問、上海万博日本側民間総顧問の堺屋太一氏。

 会議では堺屋太一氏が世界の経済発展の変化をテーマとする講演を行った。講演テーマは氏が40年以上研究した真実の体験と研究成果とを結びつけたものだ。「世界は何を変えるすべきか」という問題を巡って、氏は4つの面から論を述べた。(一)世界的な不景気―近代工業社会の集結。(二)世界的なバランス構造の本質(及び、この構造がどのように生まれたか、分業の不徹底さという2つの面から解読)。(三)世界の将来(及び米国、日本、中国のそれぞれの発展の3つのアンバランスという3つの角度から分析)。(四)人口問題、高齢化問題。氏の鋭い講演は参加者から高く評価された。

 一橋大学大学院商学研究科の小川英治教授は「世界金融危機の中の日中・アジア地区の通貨協力」をテーマとした講演を行った。小川教授は「米国の経常収支赤字」、東アジアの産油国の経常収支赤字、深刻な世界的な経済のアンバランスがグローバルな金融危機の発生を招いた。今後、こうしたアンバランスを基調講演を行う日本・一橋大学小川英治氏。解決するために考えられる情況は米ドルの値下がりだ。これまでアジア各国通貨のこれに対する反応はばらばらだった。今後中日両国を含むアジア各国は共同で対応することを通じて、ソフトランディングを実現できるだろうか」と分析している。小川教授の講演の豊富な内容と大量のデータ、統計分析に参加者は感嘆の声を挙げていた。小川教授の講演の終了後、日本貿易振興機構アジア経済研究所海外研究員の渡辺真理子氏と中国国務院発展研究センター対外研究部副部長の趙晋平氏が講演内容に対する評価とまとめを行った。

 その後、野村資本市場研究所高級研究員の関志雄氏が「グローバル金融危機と中国が現在直面する重要な課題」のテーマで講演した。関氏は、中国経済と米国経済の成長との間の相互関係は比較的に小さく、中国は政策の対応の柔軟性が大きく、内需拡大の関連政策を既に発表している。しかし中期的・長期的な持続可能な発展を保つためには中国は収入格差と地域格差を縮小する関連政策を推進しなければならないと分析した。続いて氏は「中国は構造改革をどのように進め、構造改革の際にどのような問題に直面するか」を分析した。その後、中国国務院発展研究センターマクロ経済研究部副部長の魏加寧氏が「中国:内需拡大で解決を要するいくつかの大きな関係」と題する講演を行い、5つの方面から分析した。(一)内需拡大とセーフティーネット構築との関係。(二)内需拡大と構造調整との関係。(三)内需拡大と供給改善との関係。(四)内需拡大と対外開放との関係。(五)内需拡大と体制改革との関係。最後に氏は次のように総括した。「我々は1998年のアジア金融危機に対処する際に、『三つの斧』をより所とした。第一が、積極的な財政政策を実施して内需を拡大した。第二に、WTOに積極的に加入し、開放を拡大した。第三に体制改革を積極的に推進し、供給を改善した。今回、我々は国際的な金融危機への対応の過程で、依然としてこの『三つの斧』をより所とし、内需拡大と同時に対外開放を更に進め、体制改革のスピードを速める。そうすることで中国経済が1日も早く低迷から抜け出し、新たな段階に進むようにさせる。」日本貿易振興機構アジア経済研究所理事の丸屋豊二郎氏、北京天則経済研究所学術委員会主席の張曙光氏が上述の発言に対する詳細な評価と検討を行った。

 続く第三部分は「グローバルな環境、農業、失業問題にどのように対応するか―日中協力の角度から」というテーマの講演で、まず日本・早稲田大学大学院アジア・太平洋研究所客員教授の木下俊彦教授が「グローバルな経済危機と中国の環境・農業問題―地球温暖化問題と三農問題を中心として」というテーマで講演した。続いて、清華大学国情研究センター主任の胡鞍鋼氏が「世界の経済危機と気候変化への対応」という講演を行い、「金融危機が気候変化への対応の行動に挑戦を与える。気候変化の情勢が激化している。世界の排出削減国家分類の二大原則。中国の排出削減のロードマップは世界と同時に進むべき」という主な観点を発表した。講演終了後は中国社会科学院日本研究所所長の李z氏が評価を行った。

 最後に、木下俊彦教授の司会で「世界金融危機における日・中・アジアの協力」専門家討論会を実施し、他の参加者からの質問に答えた。中国側からは趙晋平氏、魏加寧氏、胡鞍鋼氏、李薇氏が、日本側からは堺屋太一氏、関志雄氏、丸屋豊二郎氏、渡辺真理子氏が出席し、討論を行った。

(左から右へ順に)日本側・木下俊彦、渡辺真理子、関志雄、丸屋豊二郎、堺屋太一各氏。中国側・趙晋平、魏加寧、胡鞍鋼、李微各氏が専門家シンポジウムに参加した。

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