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Vol.19(2009/04/5発行)

【評論】

週刊の代表的文章の評価(下)

「中日経済情報週刊」編集部

 「中日経済情報週刊」は2008年6月20日の創刊から今日まで一連の文章を掲載してきた。主なものとして以下のいくつかがある。編集部では今期、週刊がこれまでの18期に発表した文章の一部を評価し、読者の参考に供することとする。

第7、8、9期で発表した「中日の歴史認識:距離と解決の道―理性を基礎とする分析」

 (発表次期:2008年9月20日、10月20日、11月5日)

 全体評価:★★★★★

 中日両国は関連の両国関係の近代の歴史に対する認識に大きな違いがある。これは比較的長い間にわたって両国の政治家を困惑させ、また両国関係にマイナスの影響を与えてきた事実だ。我々はいったい、どのようにこの問題を捉え、解決するべきなのだろうか。同刊では歴史学者や本刊顧問の王和氏に独占インタビューし、3期連続でインタビューの内容を掲載し、大きな効果をあげた。インタビューにおいて、王和氏は詳細な歴史資料を引用し、客観的で真実の中日歴史観を理解する上で指導的意義を果たした。

 まず、中日の近代の歴史形成の大きな違いについて、王和氏は具体的に分析している。また、インタビューで靖国神社参拝や戦争といった敏感な話題を避けず、深く分析し、国家と民族との間の闘争は善悪の基準で論ずるべきかどうかについて述べている。最後に氏は「理性を基礎とし、事実に基づき、大同を求め、小異を残す」問題解決の道を提案している。

中日両国の歴史観:その相違と解決への道(1)
中日両国の歴史観:その相違と解決への道(2)
中日両国の歴史観:その相違と解決への道(3)

第10期発表:「米国の金融危機及びその世界経済への影響」

 (発表時期:11月20日)

 全体評価:★★★★★

 この文章の著者は2008年10月10日に開催されたG7で発表された行動計画を始めとして、国際金融システムの根本的な問題を深く分析している。最後に次のいくつかのポイントをまとめている。(1)20世紀後半に構築され、金融市場を通じて米国の巨額な経常収支赤字に融資を与えた世界の金融構造は、21世紀のサブプライムローン問題後の時代では運用不可能である。(2)ますます保守的になるように見える米国は、そのもたらした大きなメリットから、自身では断固とした行動で現行の金融システムを改革することはできないように見える。しかし米国は不本意だとしても必要なバランスをとる措置を採るようせまられている。近い将来に外部からの圧力がますます大きくなるだろうためだ。今後数年の間、これが米国の内需と輸出を弱体化させる可能性がある。(3)米国の自己中心的な行為に日本と中国は不満だが、全く新たな金融プランを提出して根本的に現状を変える可能性は大きくない。日本と中国の現在の経済は米国と緊密に結びつきすぎており、米国と協力する以外の選択はないためだ。

 文章は現実の経済問題を認識し、グローバルな金融システムの根本的な問題を理解する上で一定の指導的意味がある。

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第11期発表:「中医理論から中国経済の4兆元の「治療法」を論じる」

 (発表時期:2008年12月5日)

 全体評価:★★★

 中国のマクロ経済の発展を俯瞰し、20年近くの発展を見ると、発展全体は基本的に健全で急速である。グローバルな金融危機の発生までは、中国の経済体全体に問題があるとするなら、いわゆる速すぎるスピードと過熱の現象が現れていたことで、中国特有の中医理論を用いるなら、中国経済は「陰虚火旺」の症にあったと言える。「陰虚火旺」とは、「陰虚」とは「陽」を抑えることができず、「陽」が盛ん的になって「陰虚火旺」症となった事を指す。わかりやすく言い換えるなら、陰陽のバランスがとれずに失調がもたらされたのだ。陰陽のバランスがとれないとは、メカニズムの不調和をもたらす根本的な要因でもある。経済の速すぎる発展、不動産投資の過熱、盲目的な重複と品質やバランスを省みない過度な建設投資、自然の資源や環境の破壊、金融関連サービスや政府の公共サービス、経済全体の監督管理体制、公平・公正で透明な法律や社会・経済の環境といった一連のソフトな事業といった関連領域が急速に発展する「経済データ」に追いつかないことが、基本的に言って中国経済全体の中心的な病理の存在するところだ。

 この文章の最たるポイントは、伝統的な中医の調和と身体機能の関連理論を用いて中国の経済発展の問題を分析したことで、イメージに溢れ新鮮で、読者が現在の経済問題をよりよく理解できるようになっている。筆者の優れたところはそれだけに留まらず、「経済の病状」を指摘するだけでなく、病理の特徴をよりクリアに理解すると同時に、処方箋も提出していることで、中国の経済発展促進に一定の指導的意味を持っている。

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第13期発表:「新しい世界――2008年米日中経済の総括」

 (発表時期:2009年1月5日)

 全体評価:★★★

 文章はネットワークで現在流行しているジョークで始まり、おもしろさと魅力に富んでいる。2008年の米国・日本・中国の経済を総評する際に、著者は様々な観点から評価しており、「米国:カラー革命」、「日本:経済基盤が上層の建築を変化させる」、「中国:劇薬か、それとも断固たる決意か」として各国の様々に異なる重点と緊密に結びつけて分析している。

 米国の2008年の経済の総括について、筆者は政治改革、オバマ大統領の当選といった情報と米国の突発的な金融危機とを巧みに関連づけている。日本の2008年の経済状況については、「日本・トヨタ自動車の在庫量はこれまでのいずれの時期も上回る最高水準にある」と始め、ここ数年の日本の首相が次々と変った現実と結びつけて、「経済基盤が上層の建築を変える」と述べている。中国の2008年の経済の変化については、筆者は改革・開放30周年という特別の時期、及び2008年に中央政府が4兆元という天文学的数字の刺激計画を発表したことを関連付けて、「4兆元が投じられるのに伴い、続いて生じるのは社会全体が4兆元をどの用に使用し、一層の汚職・腐敗や『ごみプロジェクト』をどのように監督管理し回避するかというのが、社会的な懸念となっている」と述べている。

 この文章は米国・日本・中国の3カ国のそれぞれ異なる重点をしっかりと把握し、2008年の3カ国の経済状況の全体的な総括、記述も正確だ。3カ国の経済の分析と総括がそれぞれの異なる重点上のみに留まっているのが不足な点と言える。

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