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Vol.27(2009/08/05発行)

【NRIの視点】

日本の循環型社会に注目

 7月23日午後、清華大学(環境学部)中国循環経済産業研究センターと清華大学・野村総研中国研究センターが共同で開催した「循環型社会の構築」中日学術シンポジウムが環境省エネ楼で開かれ、清華大学常務副校長・陳吉寧教授が会議に出席し開会の言葉を述べた。清華大学・野村総研中国研究センター理事、常務副主任の松野豊氏と清華大学(環境学部)中国循環経済産業研究センター主任・温宗国氏が共同で会議を司会し、中国と日本から集まった多くの専門家が参加、また優れたテーマ報告を行った。そのうち、環境保護部中日友好環境保護センター循環経済顧問、日本環境省中国駐在専門家・土谷威(TsuchiyaTakeru)氏が「日本の循環型社会構築の制度と計画について」というテーマで講演し、参加者から評価されていた。

 周知のとおり、日本は世界で最初に循環型社会を構築した国家だ。持続可能な発展戦略の確定以来、循環型経済の発展は世界の潮流となっている。日本は循環型社会の構築を基本的な国策とし、社会・経済の発展のと環境との協調から出発し、根本的な汚染取締を重視、概念の認識や法律・政策、環境制度、管理体制、技術支援、外部の推進力といった方面から広く研究している。

 一、日本の循環型社会推進の歴史的背景と循環型社会の始動

 1980年代に日本の経済発展は安定段階に入り、エネルギーや資源を節約する経済構造が基本的に形成され、循環型経済構築のための基盤を固め、日本の循環経済の萌芽段階と呼ばれた。1980年代後半に日本はバブル経済の段階に入り、大量建設が重複して行われ、高い消費の段階に戻った。そこでは消費活動の拡大及び技術革新にともない、廃棄物が多様化し、排出量もそれに伴って増加した。廃棄物処理施設の建設により生じる紛糾が増加し、施設不足の現象が起き、ダイオキシンやPCBといった有害物質でさらに深刻となった。この時期に提出された「環境影響評価法」は何度も議会で否決され、循環経済の発展は冬眠期に入った。

 続く1991〜2000年は日本のバブル経済終了後の10年で、まさにこの10年に日本は経済水準を評価する基準の検討を開始し、在庫を重視する経済評価基準の代わりに流通を重視する経済評価基準を提起し、「環境基本法」と一連の循環型経済社会の構築支援と促進のための法律や計画が発表された。この10年の最後の1年に「循環型社会形成推進基本法」が発表され、日本が循環型経済社会を構築する道で決定的な一歩を踏み出したことを表し、循環型社会始動の年にもなった。

 二、循環経済構築と改善の政策・法律システム

 日本の循環経済促進政策と法規システムは主に3つの分野に分けられる。一つは排出者負担原則に基づく産業対策。二つ目は拡大生産者責任制度などを基盤とする様々な循環利用対策。三つ目は国家と地方が共同で推進する一般廃棄物処理対策だ。

 日本の循環促進法規システムは比較的健全で、3つのレベルが含まれている。第1部分は基本法、つまり「循環型社会形成推進基本法」、第2部は総合性法律で、「廃棄物処理法」と「資源有効利用促進法」。「容器包装再生利用法」、「家電リサイクル法」、「建築資材リサイクル法」、「食品リサイクル法」、「自動車リサイクル法」、「グリーン購入法」の6つの専門法がある。

 2000年6月に日本は循環型社会建設の関連法9つを制定(改正)し、経済産業省や環境省などの関連部門が「資源有効利用促進に関する基本方式」といった一連の循環型社会構築の推進実施の具体的な指導意見(政令)を発表し、「循環型社会形成推進基本法」を枠組法、「資源有効利用促進法」を基本法とし、各専門法と政令(省令)が付随した法律法規制度を形成した。これら法律は製品から生産、消費、使用、回収・リサイクル、廃棄の各段階をカバーしている。

    1.循環型社会建設の基本的な枠組法「循環型社会形成推進基本法」を制定。
    2.1991年に制定された「再生資源利用促進法」を全面的に改正して「資源有効利用促進法」(資源の有効利用促進に関する法律)(2001年4月から実施開始)とした。
    3.「グリーン購入法」(国等による環境物品等の調達の推進に関する法律)を制定、政府機関に対して紙や文具、家電、照明、自動車などで環境にやさしい製品のリサイクル製品を優先的に購入するように要求(2001年4月から実施開始)。
    4.「容器包装再生利用法」を改正、リサイクル利用の対象を拡大し、ガラス類やolE、紙製容器の包装、プラスチック容器包装を増加した(2000年4月から実施開始)。
    5.「家電リサイクル法」制定。テレビや冷蔵庫、洗濯機、エアコンの4種類の廃棄家電をリサイクル処理するよう規定(2001年4月から実施開始)。
    6.「食品リサイクル法」を制定。食品の製造、加工、流通、販売、飲食などで食品廃棄物の資源化利用を要求(2001年5月から実施開始)。
    7.「建築資材リサイクル法」を制定。建築資材を種類別に再利用するよう規定(2002年5月から実施開始)。
    8.「自動車リサイクル法」を制定。自動車メーカーに対して廃車中のフロンやエアバッグ、ASRといったリサイクル資源を回収利用し、自動車所有者がリサイクル費用を負担するよう規定(2004年末に実施)。
    9.「廃棄物処理法」を改正し、汚染者負担原則を導入、廃棄物処理施設や事業組織に対する許可の設定や廃棄物処理基準などを制定。

 この他に、日本の循環型に関する法規の改善は絶えず更新するプロセスである。日本は2000年を「循環型社会構築元年」に確定した。2000年に制定した「循環型社会形成推進基本法」の主旨は、伝統的な社会・経済の発展モデルを変え、「循環型社会」を構築すること、すなわち廃棄物などの産出の抑制や資源の循環利用と合理的な処置などを通じて、自然資源の消費を抑制し、環境への負担を最大限減少させる社会を構築することだ。この法律の武器に基づいて、日本では2003年3月に循環型社会の構築を促進する基本計画を制定。2006年の「容器包装リサイクル法」を改正、2007年には「食品リサイクル法」を改正している。2008年に、2015年を目標年度とする第二次リサイクル型社会構築推進基本計画を制定した。

 三、異なる政策措置を明確にする

環保從生活中做起:推廣美化街坊、淨化人心的「NPO穀ケ」,在十二月二十三日天皇生日慶典當天下午在原宿一帶拾廃棄物。 循環型社会の構築促進のための具体的な実践として「循環型社会構築推進基本計画」では循環型社会発展の具体的な目標を提起している。同基本計画では次のように述べている。「国家が制定する循環基本計画は、国民やNPO・NGO(非営利・非政府組織)、事業者、地方公共団体などと協力関係を構築し、関連法律を適切に推進し、全国の循環型社会形成の措置を総合的に採用、推進する。循環型社会形成の各主体の活動の支援や、情報の整理や提供といった様々な政策手段を通じて、各主体の行動の基盤を固める。同時に自身も消費者と事業者が循環型社会を実現するために率先して行動をとる。」また「全ての主体は互いに協力し、循環型社会実現の活動に積極的に参加すべきで、各自が持つ役割を発揮し、合理的、公平な費用負担に基づく各種措置を適切に実施する」とも規定されている。

 循環型社会の政策措置には主に次のいくつかの分野がある。第一が、廃棄物抑制の措置。第二が「汚染者負担」原則の管理措置の徹底した実施。第三が「拡大生産者責任」原則の措置(製品回収など循環利用の実施、製品への事前評価など)。第四が再生商品の使用促進などだ。

 四、エコ都市の基準の制定、発表

 2008年9月までに日本では既に157の市町村をエコ都市として発表しているが、2010年までにエコ都市300カ所に達する目標にはまだ一定の開きがある。制定されたエコ都市の基準(概要)の基本的な内容は次のとおりだ。第一に、都市の90%以上の現有の廃棄物に属するバイオマスを有効的に使用、及び40%以上の未利用のバイオマスを有効的に使用し、バイオマスの総合的利用を積極的に促進している。第二に、関係者の支援の下で、正確なバイオマス利用を順調に実施、制定している。第三に関連の法律・法規を遵守している。第四に安全を確保している。

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