「僕の10か条」

(1) 卓球をする。
 以前から卓球にはかなりの自信があった。しかし、さすが中国、僕の卓球が通用しない。一般の人のレベルがすごく高い。それでも週2、3回、同僚教師や生徒と練習するようになり、僕の卓球の実力は以前とは比べものにならない。きっと中国へ来て一番変わったことは卓球のレベルだろう。

(2) 学生寮に住む。
 僕の高校は生徒の半分くらい寮生活である。生徒は一部屋に4〜6人で住んでいる。僕はその部屋に一人で住んでいる。最初来た時は、キッチンも無く狭い部屋なので正直ショックだった。けど今はここで良かったと思っている。その理由は、職員室はすぐ近くだし、何より生徒と生活を共にするのは僕の望むところだから。お湯を汲みに行ったり、食堂で一緒に食べたり。授業で受け持たない生徒と知り合えるし、多くの生徒に自分がいることが認識される。生徒の高校時代の記憶に日本人と生活したことが少しでも残れば幸いである。

(3) 生徒と授業を受ける。
 歴史の授業を聴きに行っている。その理由は、美術以外の授業の様子や中国の歴史教育に興味があったからだ。一緒に授業を受けるようになってから、生徒との距離も近くなったような気がする。それにしても中国の高校生に混じって授業が受けられるなんてなかなか無いことだし、自分の高校時代を思い出したりして結構面白い。

(4) 来るもの拒まず、去るもの追わず。
 基本的にそういう姿勢でいる方が、自分が楽だから。

(5) 自分が楽しいと思うこと以外はしない。
 美術の授業に対する基本的な姿勢である。授業を行う自分がワクワクできる活動をしたい。生徒の記憶に残る活動をしたい。

(6) ボーっとしていられる時にはボーっとする。
 ボーっとするのは以前から好きだったけれど、ここに来てからさらに磨きがかかっている。それはこの部屋に差し込む光がきれいだからしょうがないと思う。ここ銀川の光は日本に比べて少し黄色がかって白い。空の色も少し黄色がかった青をしている気がする。
  
(7) 趣味に耽る。
 日本にいる時より一人の時間が多い。だから、仕事以外に没頭できる趣味があると安定した気持ちで活動できる。
 
(8) 砂漠化について考える。
 銀川の周囲には砂漠があり、砂漠化を防ぐために活動されている方に同行することがある。広大な砂漠の中に自分を置くと不思議と落ち着いた気分になる。しかし同時に、数百年後には世界中が砂漠になっているかもと冗談ではなく、わりとリアルに感じる。自分なりのアプローチで何かできることはないだろうかと考える。

(9)雨を望む。
 銀川に来てから雨の日がとても好きになった。というのは、ここは乾燥地帯で雨が少ないからだ。雨が降ると花壇や芝生に水を与える必要もなくなるし、大地が潤う気がする。それにしても銀川の人は雨が降っても傘を差さない人が多い。きっとみんな雨が好きなのだろう。

(10)「吹牛」をする。
 「吹牛」というのは、日本語で「ほらを吹く」という意味のサイコロを使った、銀川で人気の遊びである。この遊びはその名の通り相手を騙すことが面白く、結構ハマる。この遊びがあることによって銀川では楽しくお酒が飲めます。(2007年9月)

18−1 寧夏回族自治区 銀川一中 溝尻智哉(美術)