攀枝花野球クリニック
「2012年ロンドンオリンピックから、野球とソフトボールが競技種目から除外される!!」
このニュースを聞いたのは、今年7月のことでした。中国スポーツ界において、オリンピックから除外されるという影響は、我々日本人が感じる以上に大きいものだと思います。そんな中、中国野球界の普及・発展に少しでも貢献し、中国に野球というスポーツが本当の意味で根付く事を願う野球隊員で野球クリニックを開催しようという運びになりました。
今回は、15年度2次隊の赤井剛史隊員の任地、四川省攀枝花市で10月22日〜24日の3日間に渡って行いました。
10月22日、付近の小学校に通う小学生との週末野球キッズ。この週末キッズという試みは、野球チームの強化を第一としたものではなく、体育局が中心となって行われている、野球の普及に主眼を置いた取り組みです(実際、体育局の方がコーチとして熱心に指導されています)。30名を超える小学生が所属していて、毎週土・日に楽しく野球に取り組んでいます。この日は、まずはキャッチボールやフライの捕球などの基本的な技術の指導を行い、皆が大好きなゲームへ。それぞれのチームのピッチャーは赤井隊員と私が務め、まだピッチャーのボールを打つのが難しい子には、ボールを置いて打つティーボール(写真参照)の形で開始し、ファインプレーあり珍プレーありと白熱。ゲームの終盤には、今回のクリニックの目的の一つである保護者の方や地域の方にも野球というスポーツを理解していただこうという事で、中国人コーチの奥さんや保護者の方にも参加していただきました。


2日目と最終日は中高生チームとの練習です。この中高生の攀枝花棒球隊は3代に渡る協力隊員の熱心な指導もあり、今年の夏に開催された全国大会でも4位に入った強豪チームです。前日とは雰囲気も一変し、厳しい雰囲気漂う中での練習。少しでもレベルアップを図ろうと、捕球姿勢の確認、内外野手の連係プレーなど守備練習に時間を割きました。

普段、あまり雨も降らず、冬場でも半袖で練習できると聞いていた攀枝花でしたが、今回はあいにくの天候で、2日目は雨が降る中での練習、最終日はグランドが使えずに陸上競技場での練習となりました。そんなの天候の中、最終日は成都在住の野球経験のある日本人留学生の方2名にも練習に駆け付けていただき、より多くの指導者から教わる事ができました。選手にとってはとても実りの多いものになったと思いますし、良い交流の機会ともなりました。また、我々協力隊員同士も普段一人で指導していては気付かないことに気付いたり、練習方法・指導方法や中国野球界の現状についてなども意見交換でき、とても有意義なものとなりました。(留学生のお二人、雨の中来て頂いた調整員Kさんありがとうございました。)

2012年のオリンピックの種目から除外されたとはいえ、2008年北京オリンピックも控える今、プロ野球など含めて確実に中国野球界は盛り上がりをみせてきており、中国で野球が根付くためのとても大事な時期だと思います。また、北京オリンピックでの盛り上がりが、その後の野球の国際化にも大きな影響をもたらすとも言えるのではないでしょうか。この火を絶やさずに、より大きなものとするためにも、子供達と一緒に毎日の練習に熱く取り組んでいきたいと思います。協力隊員の教え子たちの中から、いつかオリンピックで活躍する選手が育つ日を夢見て。
平成16年度2次隊 新郷市体育運動学校 野球 久保田亮