はじめての中国で

 私は2007年2月春節の少し前、協力隊看護師隊員として湖北省十堰市、十堰市人民病院へやってきました。私は今までに中国へ来た経験がなく、来たばかりの時は人や車の多さや、街の活気などにびっくりすることがたくさんでしたが中国へ来て3ヶ月がすぎた今ではまわりの人たちの助けもありいろいろなことに少しずつ慣れてきました。美味しい食べ物を見つけたり、街の様子を見ながら散歩したり、スタッフのうちへ遊びに行ったりと、中国の生活を楽しんで過ごせるようになってきたように思います。

 病院では心胸外科病棟に勤務しています。毎日、病棟のスタッフに助けてもらい、できない中国語と格闘しながら少しでも自分で何かできないかとできること探しを続けています。

 病棟で勤務しはじめたばかりの頃から、街の様子にびっくりしたのと同様に病棟内でもびっくりすることや色々と感じさせられることがありました。今回はそのなかからひとつ特に印象にのこっていることをとりあげて書きたいと思います。

 日ごろ、病棟には患者さんだけでなく、患者さんの家族や親戚などたくさんの人がいることが多く、一緒にテレビを見たり、食事をしたりしている姿をよく見ます。

 それは、患者さんの日常的な介助を看護師ではなく、家族が行うからだということを病棟に来てしばらくしてから聞きました。よく見てみると、身体を拭いたり、頭を洗ったり、トイレの介助など、日本では普通、看護師が行う日常生活の介助を家族が行っていました。患者さんの日常生活の介助を看護師が行うことが当たり前だと思っていた私はそれを不思議に感じていたこともあり、時々手伝おうとすると家族や患者さんに自分たちでするからと言われることもありました。あとで、詳しく病棟の師長さんに話を聞くと、中国では日本のように患者さんの日常生活の介助を看護師が行うことは義務付けられておらず、患者さんの世話は家族が行うのが普通で、患者さんも見ず知らずの看護師よりも家族に世話されるほうが安心するからそうしているのだということでした。

 これを通して、私は海をはさんで隣同士の国でも文化の違いで看護のあり方も違うことに気づかされました。そして、中国の人々のつながりの深さに感心してしまいました。

 まだ、この十堰市にきて3ヶ月ほどですが少しずつ、色々なことを発見し、驚いたり、時には自分の看護に対する考え方を振り返ったりしています。

 この病院で、私は何ができるかはまだまだはっきりしませんが、それでもここにいて、まわりの人に協力してもらいながら何かできたらと考えています。また、まだまだある時間を生かして、看護のことだけでなく日本とは違う中国の文化も少しでも多く学んでいけたらと思っています。

18年度2次隊 十堰市人民病院 看護師 山田マキ