隊員も、子どもも、中国人老師も、本気で楽しんだ「日本の伝統遊び」

 3月、小雨の降る中、湖北省黄崗市代々紅幼稚園にて、高津隊員を中心とした「日本の遊び」の紹介に参加させていただいた。

準備した教室に先生と一緒に入ってくる子どもたち。「なんだろう?」「知らない物があるよ」好奇心に満ちた顔や、おっかなびっくりの顔。それぞれのクラスにあわせ、子どもを落ち着かせ、玩具の紹介をしながら臨機応変に興味を惹きつけていく隊員達。そして練習の時、隊員より上手だった園長先生に、だるま落としのお手本に参加してもらう。

「えい!」1回目は失敗。「ほらこれ難しいのよ!」と伝え、次々とだるま落としを成功させる園長先生。思わず拍手喝采の隊員、笑顔いっぱいの園長先生、よりいっそう興味の高まる先生たちと子ども達。

まずは、顔の部分をくりぬいた絵に描いた和服の男の子女の子の記念写真。

でも、目の前の玩具で「早く遊びた〜い!」と子どもたちは、シャッターを切る前に玩具のところへ走ってしまうこともしばしば、「もう一度写真とるよ」とその子を追いかけるハプニングも!

トントン相撲、お手玉、手作りこま・・・様々な玩具が溢れる中、私自身、「これはこうするのよ」としか、頭になかった。しかし、子ども達は、そこから相撲の人形を並べて遊んだり、3人友達がいたら、3人で人形を並べ相撲をしたりと、自分で興味を持ち、触れ遊んだり、新たな遊びを考え、楽しんでいる。それを見て私もよりいっそう嬉しくなった。「こうすると面白いね!教えて?」と聞いて、一緒に遊んで、知らず知らずのうち大声で笑い、喉が痛くなったほどである。

「1,2,3・・・」絶対落とさないぞと数を数えながら、子どもと一緒に紙風船をついていると風船は後ろで見ていた先生のところへ。「あ、落ちる!」と思った瞬間、持っていたノートをすぐに下に置き、「それ」と紙風船をついた先生。そして、一緒に紙風船をつき始めた。その時、周囲で傍観している先生達の(なんか楽しそう、私はどうしようかな)という心の声が聞こえた気がした。

(ああ、私は傍観しているだけの先生にこちらから声をかけていなかった!)

勿論、今回の私たちと子どもの遊びをみて感じることも多いと思うのだが、先生達自身が子どもともっと一緒に本気で楽しんで共感し、クラスに帰って「今日はこれがよかったね!」と楽しさを子ども達と話し合ったりすることも大切なのに。中国語で伝え切れないが勇気をもって、先生に声をかけたり玩具を渡したりすると「これ、難しいね、子どものほうが上手ね」「見て見て!」先生が本気を出し遊び始めた。子どもも、私たち隊員も、先生達も用具がぼろぼろになるまで遊んで、笑った。

クラスとクラスの入れ替わりの時間になると、私達は真っ先に無言で必死に、破れた紙風船、飛び出す笛の補修、手作りコマの準備に走った。一つでも、多く補修して遊んで欲しいという思いでいっぱいで、一つずつ直すことが嬉しいし、楽しかった。

悩んでいる私に、「まず自分自身が楽しむことが大事だよ」と、以前ある方がかけてくださった言葉の意味について、少しずつ見えてきたような気がする。2年間で、この言葉の意味を自分なりに解釈していきたいなと思う。 

6年度2次隊 開封市群英幼稚園 幼稚園教諭 松井 愛子