涼山のみなさん、はじめまして!
協力隊の合格通知が届いて約1年。2008年1月、夢にまで見た涼山彛(イ)族自治州西昌市に到着しました。
早朝小雨が降る中、成都空港を出発しました。眼下には分厚い雲が広がるばかり。西昌市はいつも天気がよいと聞いていましたが、このような状況ではきっと雨に違いないと諦めていたとき、雲にぽっかり穴が空いているところがあり、その穴に向かって飛行機の高度がどんどん下がっていきました。西昌市は雲一つない晴天でした。ここで2年間活動するかと思うと、胸がわくわくしました。着任した昼、早速、彛族の結婚式に参加させていただきました。黒を基調とした色鮮やかな民族衣装、目鼻立ちがはっきりした彛族の人々の顔立ち、ジャガイモの美味しさ、美しい女性たちの歌声。すべてが驚きであり新鮮でした。
こうして近くて遠かった国、中国での隊員生活がいよいよ始まりました。
私の赴任先は涼山民族中学・日本語養成班です。
日本語養成班は、貧困等の理由により一般の進学が困難な少数民族の青年を主な対象とした、日系企業への就職を目指す職業訓練クラスです。このクラスの目的は「涼山貧困地域の青年を将来涼山の発展のために貢献できる人材へと育成する」というものです。その中で私の活動は日本語や、社会人マナーなどの授業を行うことです。現在は18歳から23歳までの18人の学生が寮生活を送りながら、朝8時から夜遅くまで日本語を勉強しています。
初めて授業に参加したとき、学生の真剣な授業態度に圧倒されました。校舎の外からも大きな声で教科書を読んでいる学生たちの声が聞こえ、すぐに教室がわかりました。教室に入ると先生について学ぼうという真剣な眼差しと姿勢を肌で感じ、彼らが将来涼山を背負って立つ青年たちかと思うと身震いがしました。
また日本語教育の他に地域に対する活動として、貧困地域の小学校において教育分野の交流を行います。
先日初めて標高3000mにある昭覚県大石頭村へ先輩隊員と訪問しました。私にとって中国の農村地域を初めての見る機会となりました。子供たちは春節休みで放牧などの手伝いをしたり、友達と遊んだりして過ごしているようです。「歯磨きしている?」「宿題は終わったの?」と質問すると、彼らははにかみながら頷いていました。
西昌市に住んでいると、道路や建築物も立派なものが多く、貧困地域とは思えません。しかし、華やかなのはほんの一部なのかもしれません。この2年間、少しずつですが、涼山のことを知っていきたいと思っています。この地で彼らと共に学び、悩み、喜び合いながら成長していきたいと思います。そして私自身の活動が少しでも相互理解や地域の発展に貢献できればと思っています。
まだまだ中国語も四川弁も彛族語もそして涼山のことも何も分かりません。こんな私ですが涼山のみなさん、2年間どうぞよろしくお願いします。(2008年2月)
19年度3次隊 凉山民族中学 日本語教師 小林順子