博物館で外国人に良渚文化を紹介する外国人解説員

人民網日本語版 2024年04月25日14:16

浙江省杭州市余杭区に位置する良渚遺跡は、5千年の中華文明史の証となる場所で、世界各地から観光客が訪れる。良渚博物院のバイリンガル解説員チームに所属するボランティアは、世界各地から来た観光客に、5千年の歴史を誇る良渚文化を紹介している。Emma Chen(中国語名「麦安琪」)さんもそんなボランティアの一人だ。人民網が報じた。

良渚博物院のボランティア解説員・Emma Chenさん(撮影・袁蒙)。

良渚博物院のボランティア解説員・Emma Chenさん(撮影・袁蒙)。

米国の大学を卒業してすぐに中国に来たEmma Chenさんは杭州で暮らして10年近くになる。大学で中国語と東洋学を専攻していた彼女は、その時から中国文化との縁を結んだ。博物館の「熱狂的ファン」というEmma Chenさんは、博物館巡りをするのが大好きで、「殷墟博物館や跨湖橋遺跡博物館などたくさんの中国の博物館に行ったことがある。三星堆博物館は2回も行った」と楽しそうに話す。

ボランティアを始めたきっかけについて、Emma Chenさんは、「良渚博物院に見学によく来ていて、ここのスタッフと仲良くなっていた。ある時、スタッフから『ボランティアになってみないか』と誘われた。ずっとやってみたいと思っていたので、とてもワクワクした。中国語で言うなら、これも一種の『縁』だと思う」と振り返る。

人民網の外国人記者に展示されている文化財の説明をするEmma Chenさん(撮影・袁蒙)。

人民網の外国人記者に展示されている文化財の説明をするEmma Chenさん(撮影・袁蒙)。

バイリンガル解説員の仕事は決して楽ではなく、「毎日本を読んで勉強し、博物館について詳しく調べている。文化的背景も異なり、他の国から来る観光客は良渚文化についてあまり知らないので、より詳しく説明しなければならず、中国語で解説するのと、英語で解説するのでは全く異なる。以前、解説が終わった後、ある外国人観光客が、『この歴史について知らない人が多い。でも一人でも多くの人に知ってもらう価値がある』と評価してくれて、とても感動した。これがボランティアをしたいと思った理由」とEmma Chenさん。

Emma Chenさん(撮影・袁蒙)。

Emma Chenさん(撮影・袁蒙)。

良渚古城遺跡は、5000年以上前の中華文明の証となる場所で、それもEmma Chenさんが良渚文化に夢中になる理由の一つ。「米国の大学に通っていた時、『中華文明は5千年の歴史があるというのはただの伝説』という人がいたけれど、その時は全く反論できなかった。でも、良渚に来てからは、証明することができるようになった」と話す。

今後の中国での暮らしについて、Emma Chenさんは、「博物館学の研究を続け、もっと深く中国文化を研究したい。外国人である私のほうが、他の国から来る観光客がどんなことに興味を抱くかもっと分かるかもしれない。外国人観光客にもっと中国について理解してもらいたい」とした。(編集KN)

「人民網日本語版」2024年4月25日

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