★ 厳美渓はその岩手県の一関市西部にあり、「日本一美しい渓谷」と呼ばれ、磐井川中流にある渓谷だ。視察当日は小雨が降っていたものの、訪れた人々の気持ちに影響を与えることはなかった。しとしとと降り注ぐ雨の厳美渓は独特な美しさをたたえており、満開の桜の木が続く渓谷沿いをそぞろ歩くと、雨で緑の葉は一層鮮やかな色合いを見せ、岩を打つ激流と共に大自然の織りなす美しい景色に人々はただ感嘆するばかりだった。
★ 厳美渓はその絶景だけでなく、一風変わったこの団子も非常に有名で、1878年創業の郭公屋の郭公だんごは厳美渓の名物だ。観光客が団子を買う場合は、休憩所にある移動式の竹籠に必要分の金額のお金を入れ、備え付けの木槌で板を叩くと、対岸のお店から団子が熱々のお茶と共に竹籠に入れられワイヤーロープ伝いに届けられてくる。この独特な販売方法は観光客の興味をひき、体験する人が引きも切らない。
★ 東北地方の宮城県北西部にある鳴子温泉は日本でも有名な温泉地の一つで、その歴史は837年に温泉が湧出し始めてから、今日まで千年以上を誇る。また温泉以外にも、この地はその雄大で壮観な自然の景色で有名だ。特に鳴子峡の山々に広がる秋の紅葉はその美しさで名高い。
★ 海獣館にあるペンギンコーナーでは水族館のスタッフが来場者にペンギンの生育環境や食べ物、生活習慣などの関連知識を紹介していた。ちょうどこの数日前に、浅虫水族館では2羽のフンボルトペンギンの赤ちゃんが誕生していた。スタッフは特別に赤ちゃんペンギンの成長日記を作成し、定期的に赤ちゃんペンギンの成長記録を更新して来場者に公開しており、その成長を皆で見守っている。
★ 秋田県鹿角市のかづの森林セラピー基地は人々のために特別に設計されたセラピーロード。ここを訪れた人々は専門家による科学的根拠の検証がなされたセラピーロードを散策し、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感を十分に働かせることで、自然回帰し、疲労を緩和して、ストレスを解消する。
★ 抱返り渓谷の遊歩道は非常に狭くて長く、しかも片側の岩壁が急峻なため、観光客がすれ違う場合は、互いに抱き合って振りかえったことからこの名前が付いたという。この渓谷の一番奥に位置する回顧ノ滝(みかえりのたき)に向かう道々で、視察メンバーはこの地を訪れた多くの日本人観光客と行きあった。彼らとすれ違った際、知り合いであろうとなかろうと、挨拶を交わして、相手に足元に気を付けるようにと注意を促してくれたことは非常に感動的だった。
★ 世界のガラス館は福島県猪苗代町にある。この地には別名「天鏡湖」と呼ばれる日本国内で4番目に広い湖・猪苗代湖があるほか、日本の千円紙幣の肖像となっている医学博士で細菌学者の野口英世の故郷でもあり、世界のガラス館はこの有名な土地にさらに芸術という特徴を加えている。ガラス館にはオリジナルのガラス製品が展示されているほか、世界各地から集められた海外のガラス製品も展示されており、その数は2万5千点以上になる。
★ ガラス館の2階には体験工房があり、視察メンバーの二人はここでオルゴール制作を体験した。まずは音楽を選び、パーツを選んでから、飾りを貼り付けていくというように、一つのオルゴールを制作する工程は煩雑だが、取材メンバーの男性二人は熱心に取り組み、自分たちの作品を完成させた。