北京集中豪雨の死者33人 救助活動中に5人が犠牲に

人民網日本語版 2023年08月10日15:36

台風5号(トクスリ)の影響で、7月29日から8月2日にかけて、北京市は記録的な豪雨に見舞われた。9日に開催された北京市水害対策・救災害救助活動に関する記者会見で、北京市党委員会の常務委員で市政府常務副市長の夏林茂氏は、「今月8日24時の時点で、当市で確認された死者は33人。洪水や浸水による家屋倒壊などが主な原因だ。また、救援隊の隊員5人も救助活動中に亡くなった。行方不明者は救援隊の隊員1人を含めて18人」と説明した。記者会見では、参加者全員が起立して、亡くなった人に黙祷を捧げた。新華社が報じた。

夏副市長によると、集中豪雨により深刻な水害が発生し、北京西部の山間部の被害が特に深刻だという。初期段階の統計によると、市全域で確認されている土砂災害は369件で、例年の平均件数の10.5倍となった。集中豪雨により、山間部のインフラも深刻な被害を受けている。

今回の水害の被災者は約129万人で、倒壊した家屋は5万9000棟、被害が深刻な家屋は14万7000棟、被害のあった農作物の面積は1万5000ヘクタールとなっている。それらは現時点での損失の統計にすぎず、現在も調査が続いている。

災害発生後、北京市党委員会・市政府は、「災害救助、緊急修理、復旧作業」を一刻も休むことなく実施しており、「道路の通行確保、電気、通信、水道の供給、被災者の基本的な生活の保障」に全力で取り組むほか、負傷者の救出・治療、被災者の避難といった各種災害救助活動にも取り組んでいる。

夏副市長によると、北京市は今後、統括的に計画を策定して、復旧作業を全面的に進めるという。全体的な目標として、1年以内にほぼ復旧作業を終え、3年以内に長期的に持続可能な発展を見据えた全面的なアップグレードを目指す。(編集KN)

「人民網日本語版」2023年8月10日

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