広州の5都市を繋ぐ中国最長の都市間鉄道が誕生

人民網日本語版 2024年05月27日15:49

中国で初となる5都市を繋ぐ総延長距離258キロの都市間鉄道が今月26日、広東省で開通した。最高時速は200キロで、粤港澳大湾区(広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、澳門<マカオ>両特別行政区によって構成される都市クラスター)の東西を貫通する重要な交通大動脈となっている。

今月26日、広仏南環都市間鉄道(仏山西駅—番禺駅)と仏莞都市間鉄道(番禺駅—東莞西駅)が開通し、それぞれ、既に運営中の莞恵都市間鉄道(東莞西駅—小金口駅)、仏肇都市間鉄道(仏山西駅—肇慶駅)と連結。広東省西部の肇慶市から東部の恵州市までを繋ぐ都市間鉄道4本が繋がり、広州、仏山、肇慶、東莞、恵州の5都市を貫通する交通大動脈が完成した。総延長距離は258キロで、計39駅があり、便利で、スピーディーな交通網が形成されている。今回の開通で、広州市の番禺駅から仏山、東莞までの所要時間は30分、肇慶、恵州までの所要時間は1時間となった。

5月26日正午、1本目の列車に乗ろうと駅に押し寄せた市民たち(写真提供・広州地下鉄)。

5月26日正午、1本目の列車に乗ろうと駅に押し寄せた市民たち(写真提供・広州地下鉄)。

この都市間鉄道は、全線において、地下鉄と同じ運営スタイルが採用されているというのが、従来の都市間鉄道との最大の相違点で、革新的ポイントでもある。例えば、交通カードをかざしたり、スマホを使ってQRコードをスキャンしたりするだけで改札口を通過することができる。そして、中国では通常、普通列車に乗車する場合は、事前にチケットを購入して、指定の列車番号の列車に間に合うように計画を立て、座席番号を確認して乗車する必要があるものの、この都市間鉄道は地下鉄に乗るように、駅に着いてから切符を購入し、そしてすぐに乗ることができる。

この都市間鉄道のマークや駅のアナウンスなども地下鉄とよく似ている。唯一の違いは、速度が地下鉄は時速60キロであるのに対して、この都市間鉄道は時速200キロである点だ。そのため、規模が大きく、距離が長く、スピードも速い「増強版地下鉄」とも称されている。データによると、粤港澳大湾区に属する中国大陸部の9都市では、1日平均延べ600万人が都市を跨いで通勤している。開通初日には、1本目の列車に乗ろうと、多くの市民が駅に押し寄せ、乗車した客の中には、鉄道建設者の姿もあった。粤港澳大湾区一体化は今後も、列車のように加速しながら、前進していくことになるだろう。(編集KN)

「人民網日本語版」2024年5月27日

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