黄岩島海域生態環境を「総合健康診断」 生態系は健全
「黄岩島海域生態環境状況調査評価報告書」が10日、発表された。黄岩島(民主礁、スカボロー礁)海域は環境品質が優れており、黄岩島のサンゴ礁生態系は健全だ。
黄岩島は中国固有の領土で、海南省三沙市中沙大環礁の東南東方向に位置する。中国の重要な伝統的漁場及び天然の避難港で、南中国海の海洋生物多様性を守る重要な生息地でもあり、極めて重要な戦略的地位と生態的価値を持つ。
2024年5月28日から6月13日まで、生態環境部(省)華南環境科学研究所や生態環境部国家海洋環境観測センターなどの機関は専門調査チームを設置し、黄岩島海域生態環境状況現場調査を体系的に実施した。調査内容は海水の水質、堆積物の質、生物の質、海洋ごみ、サンゴ群集、岩礁性魚類、典型的な生物群などを網羅している。
同報告書によると、黄岩島海域の海水の水質と海洋堆積物の質はいずれも1類。魚類サンプルの重金属や石油炭化水素などの汚染物質残留量はいずれも評価基準限界値を下回った。海水、海洋堆積物、魚類サンプルからはいずれもシアン化物が検出されず、海面に浮かぶごみの密度は低レベルにとどまっている。
同報告書によると、今回の調査では12科34属109種の造礁サンゴが記録され、調査と記録を開始して以来種の多様性が最も豊富な記録となった。生きた造礁サンゴの平均被度は28.6%で、2015年の調査結果より大幅に増加し、造礁サンゴの幼生の補充が多かった。岩礁性生物の多様性が豊富で、現場の調査では23科125種の岩礁性魚類のほか、甲殻類サンゴ藻、シャコガイ、ブルーコーラル、アナサンゴモドキ、イソギンチャクなどのその他のキーストーン種が記録された。
また黄岩島の造礁サンゴ群集は海水温上昇に対する高い抵抗力と耐性も示した。地球温暖化を背景にした南中国海の造礁サンゴ及びその関連種の重要な潜在的「避難所」となっている。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年7月10日
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