上海や深センなどの生鮮食品市場が「調理代行サービス」打ち出し人気に
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生鮮食品市場は通常、食材を買い求める場所だが、今では調理代行サービスを打ち出している市場もある。便利で、お得、かつヘルシーなそのサービスは、近隣の住民やサラリーマンなどの間で人気を集めており、一部の若者や高齢者の「料理が下手」、「面倒くさい」、「やる気が出ない」といった問題を解決している。
深セン市塩田区のある生鮮食品市場にある牛肉販売店の店主は最近、「シェフ」として客においしい肉料理を提供し、客たちを驚かせている。購入した肉を使って牛肉炒めにしてくれるほか、他の材料も加えたい場合は、隣の野菜売り場などで購入した野菜も使ってくれる。牛肉販売店は毎日、列ができるほどの大盛況で、市場の「人気店」となっている。この牛肉販売店だけでなく、他にも調理代行サービスを提供している店もある。同生鮮食品市場の関係責任者は、「当市場は現在、セントラルキッチンを建設中で、8月中旬にはオープンする計画。さらにバラエティに富んだ調理・加工代行サービスを提供することができるようになる」と説明する。
一部のネットユーザーからは、「これからは、調理ができないと、野菜を売ることもできない」とユーモラスなコメントが寄せられている。また、一部のネットユーザーによると、これは新手のサービスではなく、早くから調理・加工代行サービスを打ち出している生鮮食品市場もある。例えば、江西省のネットユーザー「海歌(ハンドルネーム)」は、「私の住んでいる所がまさにそうで、食べたい材料を買って、市場の中にある調理してくれる店に持っていけば調理してくれる。昼ご飯も夜ご飯も、好きな材料を選んで、調理サービス費を払えば調理してもらえる。新鮮なのがメリット」と書き込んでいる。こうした市場の店の店主たちは、市民の胃袋をガッチリ掴んでいると言えるだろう。
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上海市の浦東永泰路1988号にある生鮮食品市場はリニューアルオープンしたばかりで、1年のうちで最も暑い「三伏」の時期からこの調理代行サービスを提供し始めた。調理代行サービスを提供する店の店主・李冬さんは、「調理代行業務を始めて10日ほどになるが、繁盛している。市場内の店で買った食材なら、どんな料理を作ってほしいか言ってくれれば、何でも調理できる。平日の客はほとんどが高齢者と仕事上がりのホワイトカラー。1日当たりのオーダー数は40-50件で、一番少ない日でも30件はある。週末になると、1日当たり平均100件以上になる。うちは飲食業界20年以上の経験があり、ほぼどんな料理でも作ることができる。調理サービス費は6-20元(1元は約20.6円)」と話す。
生鮮食品市場は、調理代行サービスを歓迎しており、サービスの料金表を準備している。野菜料理1人前6元、魚や肉と野菜の料理が1人前8元、スペアリブや魚の頭などを使った手の込んだ料理は食材によって異なり、1人前15-20元となっている。
便利、お得、ヘルシーを求める消費者のニーズを反映
注目を集める生鮮食品市場の調理代行サービスについて、あるメディアは、「調理代行サービス』は、便利、お得、ヘルシーを求める消費者のニーズを反映している」とコメントしている。
では、これほど人気となっているのはなぜなのだろうか?価格がレストランよりも安いほか、目の前で食品を洗い、調理してくれるため、衛生的であることを確認できるという点も挙げられる。さらに、好みに合わせて、塩を多めに入れてもらったり、酢を多めにしてもらったりして、満足できる味にしてくれる。それはまさに食いしん坊たちの最大の願いではないだろうか。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年8月15日
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