53.5%、新エネ車の中国国内販売台数シェアが初めて50%超える
中国自動車工業協会がまとめた最新のデータによると、2024年7月には、乗用車の国内販売台数が159万5000台に上り、そのうち新エネルギー自動車が53.5%のシェアを占めて85万3000台になり、初めて従来の石油燃料乗用車を抜いた。
2014年の中国の新エネ車販売台数は7万5000台に届かず、国内販売のシェアは3.2%だった。
中国の新エネ車は、需要と供給の両サイドに同時に注力され、政策と市場の「両輪による駆動」が行われたことが、商用化スタート時期の数多くの困難を解決した「魔法の杖」になった。目標が明確で、先見性と科学性があり、非常に高い実行力を備えた産業政策により、新エネ車産業への参入のハードルの引き下げと乗用車企業の外資持株比率の制限撤廃が相次いで実施され、さらに補助金政策、車両購置税(自動車の購入時にかかる税金)の免除、優先購入権、通行権など70項目以上の政策措置によるサポートが行われた。こうして中国の新エネ車が商用化初期段階のいくつもの困難を乗り越え、急成長の段階へと進むことが推進された。2014年から2018年までの新エネ車の年間販売台数は前年に比べて3.2倍、3.4倍、53.0%、53.3%、61.7%、とそれぞれ増加した。
市場の駆動力を中心とした商用化の加速期に入り、技術の世代交代が加速し、コストパフォーマンスが上昇し続ける上、ますます便利で多様化する充電モデルと低廉な充電コストが加わって、中国の新エネ車の年間販売台数は補助金の縮小から撤廃へと至る大きな動きの中で、新たな高度成長期を迎えた。2021-23年の年間生産台数はそれぞれ、352万1000台増、688万7000台増、949万8000台増となり、9年連続で世界一になり、23年は14年に比べて126倍増加し、世界シェアは60%を超えた。24年1-7月の累計販売台数は593万4000台に達した。
新エネ乗用車の月間販売台数が石油燃料車を抜いたことは、新エネ車がガソリン車をはじめとする石油燃料車に取って代わり、新たなステージに突入したことを示す。6月末時点の新エネ車の累計生産販売台数は3000万台を超え、消費者はますます成熟して新エネ車に対しより高い要求を出すようになった――バッテリーの熱暴走を徹底的に排除し、後部座席の乗員の車酔いをなくし、低温・高速・大幅な電源異常を緩和し、ポイント・ツー・ポイントのスマート運転サポートで安全を確保する、などだ。
ユーザーのニーズに焦点を当て、ユーザーの体験を絶えず向上させるため、中国の自動車メーカーは歩みを止めずに前進している。8月初めには、吉利汽車がバッテリー電気自動車(BEV)のスポーツ用多目的車(SUV)「銀河E5」に初めて新世代バッテリー「神盾短刀電池」を搭載すると発表。湿式ダブルコーティングセパレータ、炭素ナノ被覆層正極材、革新的カーボンナノチューブによって、「神盾短刀電池」はエネルギー密度が192ワット・アワー毎キログラム(Wh/kg)に達してリン酸鉄リチウムバッテリーのエネルギー密度の記録を更新し、電池セルの寿命を25%、耐熱性を20%向上させ、冬季の航続距離の達成度を10%上昇させ、さらに同クラスの電池で最高レベルの充電効率を記録した。その数日後には、華為(ファーウェイ)の自動運転ソフト「乾崑智駕3.0」を搭載した「享界S9」を発売し、業界で他社に先駆けて応用を達成した新しいエンドツーエンドのアーキテクチャは、高精細地図に頼らずに、車両の駐車スペースから駐車スペースまでのスマート運転サポートに対応することが可能だ。
中国の新エネ車産業はユーザー志向を堅持し、コア技術の開発を進める。内需と外需の間のカベを無くし、競争上の優位性を固め、2つの市場に向けて、協力・ウィンウィンを推進する。乗用車の月間販売台数でシェア50%を超えた後には、質の高い発展の道筋に沿って安定した足取りで前へ進んでいる。(編集KS)
「人民網日本語版」2024年8月19日
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