中国の若者の間で「マニアックなペット」がブームに
上海の観光スポット徐匯浜江で先ごろ、トナカイを散歩させている男性が話題となった。そして、同市の奉賢コミュニティには最近、珍しい動物が展示されている体験館がオープンし、話題となっている。このように、中国ではマニアックなペットが少しずつ注目を集めるようになり、猫や犬をメインとする従来の構図を打破して、一部のペット愛好家の心を鷲掴みにするようになっている。中国新聞網が報じた。
マニアックなペットとは、猫や犬、鳥、魚といった一般的なペットではなく、蛇やトカゲ、ヤモリ、オウム、ファンシーラットといった珍しい動物を指す。あるソーシャルメディアで「マニアックなペット」と検索すると、1万件以上の書き込みがヒットした。そのことからも、マニアックなペットがブームになりつつあることが分かる。
一部のペット愛好家の心を「鷲掴み」にしているマニアックなペット(ソーシャルメディアのスクリーンショット)。
マニアックなペットの中でも、爬虫類とネズミ目の動物が特に人気となっている。上海農業職業技術学院・植物科学技術学科の学生・聞晟宇さんは、マニアックなペットを飼い始めて6年になるという。毛が長いペットは、家族から反対されたため、聞さんは当初、小さなカメを飼うしかなかったという。その後、昆虫を飼い始めたのをきっかけに、コーンスネークやトカゲといったマニアックなペットを飼い始めるようになったという。
そんな聞さんは取材に対して、「私たち愛好家にとっては、動物の本来の姿やその自然な一面を観察することができるというのが楽しみの一つ。自宅では蛇を4匹飼っているが、脱皮した後、記念のために、その皮を使って工芸品を作っている」と話す。
聞さんにとって、マニアックなペットが時には交友を広げる「架け橋」にもなっているという。聞さんは、「ペットが『鍵』となり、外の世界に通じる扉を開け、多くの人にこれらの動物について知ってもらったり、興味のある人が、同じ趣味を持つ人が集まるコミュニティを見つける助けになってくれたりする。動物のおかげで、経験ある先輩や業界の専門家などに出会うこともでき、ペット業界に関するさらに多くの情報を取得することができるようになった」と話す。
第3回上海ペットファッションウィークのマニアックなペット体験館の展示エリア(撮影・娄瀚錕)。
10月25日から27日まで開催された第3回上海ペットファッションウィークでは、マニアックなぺット体験館が特設され、400平方メートルの空間に、マニアックなペット約100種類が勢揃いした。そこで、来館者はマニアックなペットに触れ、今のペット業界のトレンドに対する理解を深めた。
上海国際時尚中心園区管理有限公司の張欣総経理によると、保護対象ではない動物なら、繁殖させて合法的に飼うことができ、一緒にいてくれるパートナーとすることができるという。また張総経理は「マニアックなペットの市場は、巨大で成長し続ける市場。市場が拡大していることは、ペットの種類が増えていることのほかにも、細分化された分野が多種多様になっていることからも分かる。市場がさらに深く発展していることを裏付けている」との見方を示した。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年10月30日
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