中国の耕地面積が3年連続で増加、食糧安全保障の基盤固める
自然資源部(省)が先ごろ発表した統計によると、2021年以降、中国の総耕地面積は約117万2000ヘクタール増加し、3年連続の純増を実現して、長年続いた耕地面積の持続的減少に歯止めがかかった。特に昨年は、南部で純増面積が約49万2667ヘクタールに達して、耕地の「南減北増」傾向が転換した。
食糧安全保障は「国之大者」(党と国家の前途命運、中華民族の偉大な復興、人民の幸福と安寧、社会の長期的安定等に関わる、国家にとって大事なもの)だ。食糧生産の礎は耕地にある。14億人余りの人口を有する中国のような大国にとって、耕地資源はとりわけ貴重だ。耕地面積の3年連続の純増実現は、食糧生産に使用できる耕地が増えたこと、国の穀倉を支える耕地の基盤が一層固められたことを意味する。
耕地面積は3年連続で増加したが、新たな耕地の質はどうなのだろうか?
まず、厳格な保全と同時に、全域土地総合整備に全力が注がれた。農業用地の集中的整備、質的向上、環境配慮型改造を実施し、耕地の保全水準をさらに高めた。統計によると、過去5年間で全国25省(自治区・直轄市)の1500余りの試行地で全域土地総合整備を実施し、資金投入額は6700億元(1元は約21.4円)以上に達し、整備完了面積は約48万ヘクタール余りに達した。
また、高水準の農地建設が推し進められた。2023年末時点で、全国で完成した高水準農地の累計面積は約6666万6667ヘクタール以上に達する。全国の耕地の平均等級は2014年時より0.35高い4.76に達した。中国の耕地の質は全体的に持続的な改善、安定しつつ向上という段階に入っている。耕地の改善は、単位面積当たり食糧生産量の向上を安定的に支え、国の食糧安全保障水準のさらなる向上に寄与する。
耕地面積の3年連続の増加は喜ばしいが、1人当たりの耕地面積が狭く、耕地の質が全般的に高くなく、耕地の予備資源が不足しているという中国の基本的国情に変わりはなく、耕地の占用と保全との矛盾や圧力が依然として際立っており、食糧安全保障の確保は依然として「任重くして道遠し」であるということも冷静に認識する必要がある。(編集NA)
「人民網日本語版」2024年11月5日
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