中国内陸部の四川省、政府活動報告にサーモンとドリアンを盛り込んだのはなぜ?

人民網日本語版 2025年01月23日12:26

(画像著作権はCFP視覚中国所有のため転載禁止)

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「北欧産のサーモンが最短48時間で漁場から運ばれて四川省成都市の食卓に並ぶ」、「サーモンやドリアンなど特徴的な商品の全国流通センターを建設する」。四川省の施小琳省長が20日に開催された四川省第14期人民代表大会第4回会議で行った政府活動報告の中で、このような言及があった。中国新聞社が伝えた。

中国西部の内陸部に位置する四川省は、国境沿いではないし、海からも離れており、熱帯気候エリアでもない。それなのに政府活動報告にサーモンやドリアンを盛り込んだのはなぜか。

これまで四川省のサーモン輸入は旅客機の下部貨物室(ベリー)に積み込む方式が主に採用され、ドリアン輸入は陸上輸送と水上輸送が主に利用されてきた。ここ数年は、空の交通網の発展にともない、成都は世界中の都市との間に貨物機で生鮮食品を輸送する複数の直行貨物路線を開設し、北欧産のサーモン以外にも、中南米産のサーモンが1万トンほど空輸されるようにもなった。

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2024年12月、マレーシア産ドリアンのシーズン第1弾が成都天府国際空港の通関地を通って中国に運ばれた。収穫されてから48時間以内で成都市場に到着した。

輸入農産物がよりスピーディに、確実に中国の人々の食卓に上るようにするため、四川省は過去1年間、成都の通関地の通関業務能力を大幅に向上させ、生鮮食品の迅速通関を行う「グリーンルート」を構築した。企業は24時間いつでも通関手続きを予約することができ、輸入物品が通関を終えるまでにかかる時間が1.5時間以内に短縮された。

成都税関のまとめたデータを見ると、24年に四川の対外貿易の輸入規模が初めて4000億元(1元は約21.5円)を突破した。そのうちドリアンは前年比145.8%増、チルドサーモンは同507.5%増だった。

質の高い消費財の輸入を持続的に拡大することは、四川省の高水準の対外開放拡大措置の中の1つに過ぎない。同省政府活動報告は、四川省は成都が全方位総合型国際航空ターミナルを構築し、空のシルクロード建設3年行動を実施し、より多くの国際路線を再開・開設し、国際航空貨物輸送拠点としての役割を強化することを支援するとしている。(編集KS)

「人民網日本語版」2025年1月23日

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