カンボジアの工業現代化の基礎を固めるシアヌークビル経済特区
撮影・曹師韵
カンボジアのプノンペンで国賓訪問中の習近平主席は今月17日、カンボジアメディアで寄稿文を発表し、「中国とカンボジアが協力して開発したシアヌークビル経済特区(SSEZ)には、海外企業200社以上が集まっており、カンボジア工業の現代化のために、強固な基礎を築いている」とした。人民日報が伝えた。
約10年前は荒れ果てていた土地が今、カンボジアにおいて発展が最も速く、影響力が最も大きなSSEZとなっており、そこに進出している企業の数は、シアヌークビル州全域の工場・企業の総数の約70%を占め、3万2000人の雇用を創出し、中国とカンボジアの質の高い「一帯一路(the Belt and Road)」共同建設の重要な成果となっている。
SSEZ公司の李淑賢総経理は取材に対して、「特区の計画面積は合わせて11.13平方キロメートル。現時点で、6平方キロのエリアで、道路、電気、水、インターネット、排水、下水、整地などがすでに整っており、生産、生活関連のインフラが整備されたグローバル化工業パークとなっている」と説明した。
カンボジア21世紀海上シルクロード研究センターのセンター長は、「SSEZは、カンボジアの産業高度化のほか、技術移転も促進し、現地の作業員が生産の先端技術をマスターできるようサポートしている。SSEZは、カンボジア経済に新たな活力を注入しており、経済特区であり、急発展するカンボジア経済の重要な牽引力でもある」との見方を示した。
SSEZからほど近いブートン村は近年、SSEZ発展の恩恵を受けており、シアヌークビルで最も裕福で、最も活力あふれる村の一つとなっている。
ブートン村の管轄下にあるモドラン村の村長は取材に対して、「当村の村民のほとんどは元々農民で、稲作や漁業で生計を立てていた。しかし、SSEZができてからは、村民の生活水準が大幅に向上した。特区建設が進むにつれて、村のインフラ整備も目に見えて進んでいる」と語った。
SSEZを介して、中国の江蘇省政府はブートン村にある「江蘇—シアヌークモドラン友好学校」に、近代的な設備が整った新校舎を建設し、子供たちの学習環境を改善した。カンボジアを支援する江蘇省の医療チームは定期的に治療ボランティア活動を実施し、特区内の衛生サービスセンターは住民に便利な医療サービスを提供している。ブートン村の村長は、「こうした目に見える変化は、どれもカンボジアと中国の協力によりもたらされた成果」と話す。
カンボジア・中国友好協会の会長は、「SSEZはカンボジアと中国の協力における成功例となっている。そして、カンボジアを代表する経済特区として成功の経験値を普及させる価値を備えている。今後、カンボジアと中国が協力を強化し、カンボジアにおいてさらに多くのこのような経済特区が設置されることを願っている」と語った。(編集KN)
「人民網日本語版」2025年4月18日
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